世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●70年談話、読売「もう謝罪は充分」 回答者「今まで通りで充分」?

2015年02月27日 | 日記
日本劣化の正体 ~抹殺知事が最後の告発で明かす~
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●70年談話、読売「もう謝罪は充分」 回答者「今まで通りで充分」?

最近、なにか明るい話題はないかなと思って、ネットを徘徊してみたが、概ね悪い事、心配なこと、呆れることが散乱している。そんな中で、殆どの日本人が、少しだけ嬉しい気分になれるニュースがあった。例の海上噴火の西之島の話題だ。今では、東京ドーム52個分の大きさに成長しているという。どの程度の意味合いがあるか判らないが、争うこともなく国土が増えていると云う自然現象は、何とはなしにいい気分だ。出来れば竹島の東側で海上噴火があると傑作、竹島を呑み込んだら、どうなるのだろう(笑)。

 自然現象に比べると、人間が関わる出来事は、概ねウンザリとか、怒りを伴うもの、頭をひねるものが多すぎて、些か疲れてしまう。安倍首相の敗戦国無視の右傾的言動は、個人的な性癖のようなもので、私的領域にある限り、そういうモノの見方もあるだろうで済むのだが、曲がりなりにも、内閣総理大臣である以上、内外に、それ相当の影響は及ぼしている。国際的には誤解を招く発言も多いだろうし、国内的には奇妙な空気を醸成させている。どちらも、詳細に分析した上での判断ではなく、印象の問題なのだが、国際政治というもの、この印象と云うものが、結果を左右する場合が多いことも見逃せない。

今日は、特に話題を限定することなく、ぼんやりと安倍政権の手綱の調子を確認しているのだが、批判コラム自体を纏められないほど、あらゆる面で論理に一貫性がない。朝令暮改と云う言葉があるが、彼の場合は、対立する問題を同時並行で推し進める癖があるようだ。人間の身体で言えば四分五裂で完璧に死んでしまうのだが、どうも政治の世界では、出鱈目でも、その場その場を取り繕い、修飾語と接頭辞の組合せでペラペラ舌足らず早口で片づければ、凌げると云う按配になっている。

あとは、かなりヤバい事を言っても、隷属を約束したマスメディア連中が良しなに繕って報道するだろうと決めつけている。ただ、それでも内閣支持率は上がるわけで、極楽浄土にいるようだ(笑)。まあ、最近、安倍内閣の閣僚らの政治とカネにまつわる閣僚辞任劇が二人にでもなれば、かなりのダメージだろうが、世間を手放す事態にまでは至らないだろう。それよりも、安倍政権と蜜月度NO1の読売新聞が奇妙に癖のある世論調査をしているのが目についた。

≪「日本は平和国家」81%…戦後70年世論調査
読売新聞社は、戦後70年に関する全国世論調査(郵送方式)を実施した。戦後の日本について、「平和国家として歩んできた」と思う人は81%にのぼり、多くの人が肯定的に評価していることが分かった。  戦後の日本の評価では、「経済発展を最優先してきた」と思う人が61%となる一方で、「国際社会のために貢献してきた」と思う人は43%と半数を下回った。経済発展を遂げた反面、国際貢献は十分ではなかったと考える人が多かった。
 日中戦争や太平洋戦争など昭和の戦争について、「よく知っている」は5%にとどまり、「ある程度知っている」は44%。「知らない」は「あまり」と「全く」を合わせて49%だった。昭和の戦争を何によって知ったかを 聞くと「学校・教科書で」が60%で最も多かった。日本の歴代首相が中国や韓国に対して過去の歴史的事実について謝罪を繰り返してきたことに関しては、これまでの謝罪で「十分だ」が81%を占めた。
 日本の将来について全体として「暗い」とした人は、「どちらかといえば」を合わせると57%に達しており、将来に対する悲観的な見方も広がっている。 ≫(読売新聞)

よく読んでみたら、戦後70年の安倍談話を出すための地ならし世論誘導調査だったようである。日本は戦後「平和国家として歩んできた」過去形なのが笑えるが、安倍政権以降の、わが国の平和国家的歩みに関しては、特に聞いていない。そこを聞かずに、過去の内閣における、平和国家としての歩みを聞いても意味はないだろう。経済発展も、過去において反省の意を示したからこそ、約束された面も多分にある。

しかし平和国家として、「国際貢献」は不十分で、「積極的平和外交」で国際貢献度を増していかなければならない。調査に答えた人々が、国際貢献を、広義の戦争の出来る国の外交まで想定していたとは言い難い。安倍と読売が駆使する「国際貢献」と云う言葉は、隷米度を加速深化させ、世界に裏側までも自衛隊を派遣するのが、ここで云うところの国際貢献だけどと云う但し書きが抜けている。国際貢献と云う医療品を配るくらいの甘ったるい認識で答えることを期待して、設問を作ったようだ。

“日本の歴代首相が中国や韓国に対して過去の歴史的事実について謝罪を繰り返してきたことに関しては、これまでの謝罪で「十分だ」が81%を占めた。”で言うところの「充分だ」と云う意味が判らない。読売は、もう充分だから、そろそろ謝るのは止めにしよう、そう云うことなのだろう。回答者が、そこまで理解した上での回答ではないようだ。同じことを繰り返すだけで充分だろうとも受けとめられる。

日中戦争や太平洋戦争などの真実をあまりにも日本人は知らな過ぎる。教科書で知らせなければならない、となるのだろうが、藪蛇にならないのかな?と思う。日中戦争、太平洋戦争、どちらも欧米帝国主義への挑戦であり、挑戦者であった日本自体も、勝った暁には大東亜共栄圏の帝国になろうとしたのだと思う。それにもかかわらず、破れて米帝国主義の隷属国になったわけだが、その歴史的意義は、教科書にどのように書くのか、筆者には想像がつかない(笑)。どうも、安倍政権の為政を観察するコラムは、こちらの考えまでが纏まらなくなるのは困ったものだ。

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2 コメント

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Unknown (simpleズ)
2015-02-27 13:01:38
拝読させて頂いております。

敗戦を(当然戦争も)識らない世代ばかりが急激に
増えてきていることの客観的反映が諸現実の元に
なっています。

徹底的に粉砕されてしまった日本、識ることによって
初めて話しは始まります。

太平洋戦争数字データーは証言する毎日新聞を
多くの若い世代もWebサイトで手軽に見て読んで
識ることが出来ます。
http://mainichi.jp/feature/afterwar70/pacificwar/data1.html

管理者様には要らない差し出口でありましょうが。


嘆かわしい (晩酌をかかさぬ間抜けな米寿)
2015-02-27 13:57:00
昭和20年。敗戦の経験のない日本。本土決戦を叫ぶ。最後の一兵まで。馬鹿を言うな。歴史にもしもはないが、連合国軍の上陸で戦争が終われば、国土は分割統治され、哀れな姿になったのだ。沖縄が悲しい。国民の半分が戦争をよく知らないと言う。

安倍晋三という男は成果の定まらぬうちに、次々と不急不要な政策を打ち出し、留まることを知らない。一代の内閣で数代分の変革をやろうとしている。今だけ、カネだけ、自分だけ、晋三は3だけ主義がピッタリの天上天下唯我独尊だ。

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