10月後半
パキスタン・バルティスタン州 フンザ
この日は数日前に来た韓国人大学生のスーパーと一緒にイーグルズネストというフンザの絶景が見渡せる丘に登る事にした。
ちなみに、スーパーというのは英語名で自分でつけた名前。
韓国人旅行者や中国人旅行者は本名の発音が難しいため、結構な割合で英語名をつくっている人が多い。
自分のこと「ジョン」って呼んで!みたいな感じ。
その感覚は日本人には無いので驚く。
因みに「スーパー」とはそのまんま「super」。
"超人間" という意味そのまんま。
自分のこと「スーパー」って呼んで!なんて恥ずかしくてできんわ!
ちなみに、韓国の発音でも「ちょうにんげん」って発音するらしい。
さて、そんなスーパーはまだフンザに来て日が浅いため、観光スポットを巡っていない。一人では行きたくないらしく、一緒に付いて来てくれって何度もお願いされるので行ってあげることに。
ちなみに、スーパーは、10月後半のこんなに寒くなった時期にフンザに来るなんて。。。ってみんなから突っ込まれまくっていた。
寒いからほとんどの人が既に下山してしまっていて、今フンザに来る観光客はほとんどいないため、彼と一緒に色んな所にいく人はほとんどいないのだ。
みんなが既にほとんどの観光スポットやらトレッキングに行ってしまっていて、2回目は行きたくないから、スーパーはみんなに断られまくっていた(笑)
スーパーは人懐っこい性格で、とても穏やかな青年だ。
私に何度も「一緒に来て!」としつこく誘ってくるとても可愛い性格だ。
時間にもルーズで部屋もすぐ汚すだらしがない性格も可愛げがある。
私も2回は行きたくないが、イーグルズネストなら往復5時間くらいで帰ってこれるので一緒に行ってあげることにした。
相変らずの絶景をバックにのんびりとダラダラと坂道を歩いて登っていく。(申し訳ないが、写真は撮っていない)
道中の景色は素晴らしいが、相変わらずキツイ。。。
1時間半くらい歩いたときに、SUZUKIと呼ばれるローカルの移動手段である車が砂埃を舞い上がらせながら坂道を登って来た。
疲れているらしいスーパーは、「これに乗ろう」という。
まあ、いいんだけどね。でも歩いて登ることに意味がある気がした。
しかし、スーパーは、「車を使ったことは誰にも言わないでね!」って僕に言ってきた。
朝みんなで一緒に朝食を食べている時、韓国人の先輩方から、
「いい?車は使わないで歩いて行きなさいよ。その方が満喫できるから。ちゃんと最後まで歩きなさいよ!分かった?」
と何度も念を押されていたから車を使ったとは言えないのだ。
韓国は日本以上に年上の人の言う事は絶対という印象を受ける。
さて、車で途中の集落で降ろしてもらい、そこからまた険しい坂道を2人で登っていった。
男2人だけなので、崖を登ったりしながらショートカットしたり迷いながら登っていった。
スーパーの運動神経は凄い、高い崖も足をかけて一気にグンっ登ってしまう。パワフルだ。
私も運動神経には自信があったものの、スーパーを見ているとあのパワフルさが羨ましくなる程だ。
途中、村の人が庭のリンゴを収穫しており、私達を見つけると何個か分けてくれた。
私とスーパーはそのリンゴを頬張りながら頂上まで登って行った。
出発から2時間半くらいでイーグルズネストに到着。
人はパキスタンの観光客っぽいもう一組くらいしか居なかった。
私は2回目だったので、写真などは撮っていないが、スーパーははしゃぎまくって沢山の写真を撮っていたし、私は何枚も撮らされた。
風も強く、寒いのでたき火をしたりしながら遊んだ。
しばらくして、映画『草原の椅子』でも使われたEagles Nest Hotel に行き、チャイを飲んだ。
崖の上に建っており、窓辺からフンザの絶景が見渡せるホテルである。
チャイは普通は一杯10ルピー(10円)くらいだが、ホテルということもあり、1杯50ルピー(50円)だった。細かいお金を持っていなかったスーパーに私がご馳走した。
ホテルからの景色はとても素晴らしい。お金があればここに泊まってみたい。
シーズンオフなので客は誰もいなかった。
スタッフによれば、ホテルは高い部屋で1万円程度、安い部屋で3000円程度らしいが、1000円や500円で泊まったという人の噂も聞いているので、恐らくピンキリで、シーズンによって異なるのだと思う。
たぶん今は、宿泊者は誰もいないのではないか。。いる気配が一切なかった。
恐らくこの時期なら安い部屋なら1000Rp(1000円程度)でも泊めてくれるとは思う。
是非トライしてみてほしい。
絶景を見下ろしながらチャイを優雅に飲み、我々は下山することにした。
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