政府が20日に概要を決定した天皇陛下の退位の儀式は、国民主権と象徴天皇制を定める憲法との整合性に配慮した。過去の例では不可欠だった、天皇が皇位を譲る意思を示す「宣命(せんみょう)」の扱いが論点の一つだったが、首相が退位特例法に基づいて陛下が退位されると表明する案で落ち着いた。
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政府が示した退位の儀式についての「考え方案」では、国民の代表としての首相が、国会が制定した特例法の定めで陛下が退位することを表明し、陛下に感謝を述べると位置付けた。退位は法律によると明確にし、天皇の意思で皇位を譲る形にならないよう配慮した。陛下がお言葉を述べられるのは、首相が退位を宣言した後となる。
意見聴取では、園部、所両氏と本郷恵子・東京大史料編纂所教授の3人が陛下のお言葉があるべきだとした。しかし、お言葉は内容によっては憲法が禁じる国政関与になる懸念もある。陛下が退位に言及すると、自らの意思で退位したように受け取られる可能性もあるからだ。このため政府はお言葉を「国民に対して」のものだと位置付けた。内閣と宮内庁で憲法の範囲内となるようお言葉の内容を調整するとみられる。
保守派には、伝統を重視して、退位と即位の儀式を同日に同じ場所で行って皇位の証しとしての剣と璽(じ)(勾玉<まがたま>)を引き継ぐべきだという主張がある。天皇の地位は憲法で「国民の総意に基く」と定めるが、保守派の主張は神器(剣璽)の継承者としての地位を強調する考えに基づく。
これに対し、ヒアリングでは「両儀式は事実を広く示すものなので、時間単位で空白があっても問題にならない」(本郷氏)、「陛下が皇位にあるうちに剣璽を手放す趣旨の儀式はふさわしくない」(園部氏)と否定的な意見が多かった。
政府は伝統に配慮する一方で、憲法との整合性から、儀式によって皇位が譲られるという印象を与えないよう、退位と即位の儀式を厳格に分離。剣璽については「皇位とともに伝わる由緒物が皇位継承時に陛下のそばに安置されてもおかしくない」(石原信雄・元官房副長官)として、儀式の部屋に侍従が剣璽を持って入り、儀式後に再び持って退席することとした。【野口武則】
◇女性皇族も参列
明治時代以降で初となる退位の儀式には、女性皇族のほか閣僚や三権の長などの配偶者も参列する。即位の儀式の一つで、皇位の証しとされる剣などを引き継ぐ「剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀」では、皇位継承資格者を男系男子に限った明治以降は参列を男性に限ってきたが、今後の儀式のあり方に一石を投じそうだ。
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天皇陛下が「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」を述べられたのは平成28年8月8日でした。
●次第に進む身体の衰えを考慮する時,これまでのように,全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが,難しくなるのではないかと案じています。
●天皇の高齢化に伴う対処の仕方が,国事行為や,その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには,無理があろうと思われます。また,天皇が未成年であったり,重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には,天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし,この場合も,天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま,生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。
●象徴天皇の務めが常に途切れることなく,安定的に続いていくことをひとえに念じ,ここに私の気持ちをお話しいたしました。
●国民の理解を得られることを,切に願っています。
高齢になり全身全霊で象徴としての務めを果たすのは難しい。
かといって摂政を置いても、務めを果たせないまま、天皇であり続けるのは不本意だ。
象徴天皇としての務めは途切れさせてはいけない。
これらを国民に理解して欲しい。
そういう事ですね。
これをテレビで陛下が実際述べられると、否定できない国民も多いです。
天皇や皇族は国事行為に関わってはいけないとの憲法に定められているので
慎重な言い回しですが、これを知っている国民はどれだけいるかです。
天皇退位は何か裏がないか。
もっと大きな目的はないのか。
そう思ってしまいます。
この生前退位は思った以上に国民の心を二分する事にもなっています。
ご公務を殆どしない皇太子夫妻。
皇太子夫妻の公務のしわ寄せで多忙の秋篠宮ご夫妻。
そしてそれぞれ擁護する国民達。つまり東宮派と秋篠宮派。
前例を踏襲せず、変革をしようすれば、思った以上に煩雑な事まで考えねばなりません。
有識者会議もそうです。どれだけ時間と経費を使ったのでしょう。
美智子さまが皇室に入られた当初、開かれた皇室、新しい皇室と言われていましたが
今思えば、果たして皇室に変革が必要だったのか。
もっと伝統を大事にすべきではないのかと思ったりします。
退位に伴い、秋篠宮殿下や皇太子殿下の公務へ取り組むお考えが注目されています。
雅子さまがご病気だと言われて約17年ですが、皇太子殿下も公務を減らす必要はありますか?
ちょっと寂しいですが、おひとりでご公務に取り組むこと出来ないのでしょうか。
宮内庁は何か遠慮の様なものを感じているのかもしれません。
ご病気が精神系だから過度に気を使っているのではないでしょうか。
偏見だと思われないように。
しかしその影響で秋篠宮ご一家のご負担が大きくなり、その結果秋篠宮ご夫妻を擁護する人と、
反対に紀子さまが目立ちたがっている、皇后になりたい為だと、ネット上では双方批判しています。
ご高齢に伴う前例のない退位。
ご病気が原因の公務一部放棄と私的行動は皆勤という理解しがたい行動。
これが皇室衰退の始まりになるのではと危惧します。
天皇の生前退位が前例となり、次期天皇も皇后の健康上の理由で退位をしたい、
そんな事態にならないと誰が言い切れますか?
皇后が精神的負担が過重だから天皇を退位したいと、突然NHKで発表する事は絶対ないですか?
公務に前向きな秋篠宮殿下が即位されるのなら、これはこれで歓迎ですが、
その場合は一日も早い旧皇族皇籍復帰議論をしてもらいたいです。
そうでないと、半世紀後の皇室がどうなっているのか。
世界に誇る日本の皇室がどこかの素性不明の天皇に牛耳られるのではと心配でなりません。
このヒアリングメンバー、石原氏、園部氏、所氏、本郷氏の四名、園部氏、所氏のスタンスは、
女系・女性宮家を認める側と認識してます。
このメンバーの選定理由が知りたいものです。
(退位の儀)お言葉の内容を調整するとみられる、政府の受身の様な有り様では整合性が成り立たなく
なる事になってはいけないので、当然だと思います。
女性皇族の参列、閣僚や三権の長などの配偶者も参列、女性皇族とは皇后、東宮妃、宮妃、
成人した内親王、女王と考えられますが、その範囲が示される事だと思います。
政府関係者の範囲も同様に示される事や、気になる事として、皇位継承第三位の悠仁親王殿下、
成人に達せず、除外となることが良いのかと、思い巡らせました。
儀式への参列を考えただけでも、女性宮家創設の危険性を強くする事になりました。
記事内に取り上げられなかった事ですが、秋篠宮殿下の「立皇嗣の礼」に関して、石原・所氏は肯定、
一方、園部氏は、毎日新聞記事の掲載では
「 (秋篠宮さまが)皇嗣になられることに伴う儀式は、現行憲法下で行われた 立太子の礼 と
必ずしも 同様 に行われなければならないとは思われない。
時代や国民意識の変化なども勘案し柔軟に対応することが望ましい。」となってます。
先々、新天皇即位後の姿に懸念を持つ者なら秋篠宮同妃殿下のご負担が多くなる事は今以上となると
想像するのですが、お立場を明確にする事での優先順位を付けられる為にも「立太子の礼」同等と
意識づけは広くされるべきだと思います。
この件に関しては、政府の準備委員会は国事行為とする方針を決めたと報道されました。
旧皇族皇籍復帰議論が新聞紙上でも、掲載される事はありません。一般の知識以上に持ち得てても、
「書かない自由」でも行使されているのでしょうかとすら、穿ってます。
全国地方紙記事配信をしている共同通信や大手新聞社、マスコミの体たらくでしょう。
ヒアリング対象者は過去4回の有識者会議で意見聴取を行った人からそれぞれ1名ずつ選ばれたようです。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/taii_junbi/dai2/siryou1.pdf
ヒアリング①(歴史・皇室制度5人)
ヒアリング②(歴史・皇室制度6人)
ヒアリング③(憲法等5人)
ヒアリング④(医学1名、皇室史3人)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/koumu_keigen/dai14/siryou2.pdf
ですが、それぞれ1名を誰が選んだのか不明です。選出基準も曖昧ですね。
本郷氏以外は女性宮家を認める意見のようです。
因みに本郷氏は秋篠宮殿下を「皇太弟」にすべきと述べています。
恐らく退位ではなく現行法に従い摂政を置くべきだと主張した人が外されたのではないかと思います。
それより次代の皇后についてかなり不安があります。
実質的に空席になり紀子さまに負担が重くのしかかりそうです。
次代の天皇は今以上に祭祀をせず、皇后に至っては祭祀は拒否し公務は殆ど欠席されるでしょう。
今上陛下の退位が皇室の終わりの始まりになるのではと思います。
男性皇族が少ないのはわかり切った事。
天皇退位に特例法を作るぐらいなら旧皇族が皇籍復帰できる様に皇室典範改正などを早急に議論すべきだと思います。