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認知症予備軍、血液で判定…精度8割、費用数万円

2015年06月29日 | ニュース(介護)

認知症予備軍、血液で判定…精度8割、費用数万円
2015年6月29日(月)配信読売新聞

 アルツハイマー病の予備軍とされる軽度認知障害の発症を血液成分から判定できる検査法を開発したと、筑波大などの研究チームが発表した。約80%の精度があるという。

 アルツハイマー病は、原因たんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」が脳内にたまり、神経細胞を傷つけて起こるとされており、認知症の7割を占める。内田和彦同大准教授や朝田隆東京医科歯科大特任教授らは2001~12年、茨城県利根町の住民約900人を対象に発症と、血液成分の関係を調べた。

 その結果、軽度認知障害、アルツハイマー病と進むほど、アミロイドβの脳外への排除などに関わるたんぱく質3種類が減ることが判明した。

 さらに、この3種類のたんぱく質を測ることで、軽度認知障害を高精度に判別できる検査法を開発。7cc程度の血液を採って調べる。全国約400か所の医療機関で検査を受けられるようにした。保険はきかず、検査費は数万円。

 研究チームは「60歳以上で、症状がない人や、物忘れなどの異変に家族が気づいた人に適している。運動や頭の体操など発症予防のプログラムにつなげることにも使える」としている。

 ◆軽度認知障害=記憶力や判断力などの認知機能は低下しているが、日常生活に支障をきたす「認知症」と診断されるほどではない状態。その後、認知症に進行する人がいる一方、正常な認知機能に回復する人もいる。


血液で認知症の危険性判定 進行予防に期待、筑波大
2015年6月29日(月)配信共同通信社

 血液中に含まれる特定のタンパク質の量を測定することで、将来にアルツハイマー病や、その予備軍とされる軽度認知障害(MCI)を発症する危険性を推定できる検査法を筑波大などのチームが開発し、26日発表した。

 認知症の症状が出る前や初期の段階で危険性が分かれば、進行を遅らせられる可能性もある。

 アルツハイマー病では「アミロイドベータ」というタンパク質が脳に蓄積するのが一因とされる。チームは、アミロイドベータの排出や毒性を抑える働きがある3種類のタンパク質に着目した。

 2001年から茨城県利根町、14年から京都府宇治市で行った高齢者の認知症に関する調査データを分析。MCI、アルツハイマー病へと症状が進行する人は、発症しない人と比べ、血液中の3種類のタンパク質量が徐々に少なくなることを突き止めた。

 検査では、数ミリリットルの血液を採取し、中に含まれる3種類のタンパク質の量を測定。約80%の精度で、現在の症状を判定でき、さらに将来の危険性も推定できる。継続して検査すれば、病気の進行状況や治療効果を確認できる可能性もある。

 検査キットを製造販売するMCBI(茨城県つくば市)のサイトに記載された全国の医療機関で検査を受けられる。

 チームの朝田隆(あさだ・たかし)・筑波大名誉教授は「現時点では、危険性が分かっても発症を抑えたり、完全に治したりする薬はないが、今後開発される可能性はある。検査を治療効果の指標として利用できるかもしれない」と話している。



アルツハイマー病 予備軍を判定 筑波大チーム、検査開発 血中たんぱく質量に差
2015年6月29日(月)配信毎日新聞社

アルツハイマー病:予備軍を判定 筑波大チーム、検査開発 血中たんぱく質量に差

 血液中の特定のたんぱく質の量を調べてアルツハイマー病予備軍かどうかを推定する手法を開発したと、内田和彦・筑波大准教授(分子病態学)らの研究チームが発表した。認知症の症状が出る前にリスクを把握し、対策を取れば、進行を遅らせることができる可能性があるという。

 アルツハイマー病は、アミロイドベータというたんぱく質が、脳内に徐々に蓄積し、発症するとされる。研究チームはアミロイドベータを排出したり毒性を弱めたりする働きを持つ3種類のたんぱく質に着目。茨城県の高齢者約900人を12年間追跡調査した。その結果、血液中の3種類のたんぱく質の量が少ないと、認知機能検査の点数が悪い傾向があり、アルツハイマー病予備軍とされる「軽度認知障害(MCI)」のリスクが高いことが分かった。

 MCIやその前段階にある人と健常者を約80%の精度で判別できるとしている。既に実用化されており、全国約400の医療機関で検査を受けられる。

 内田准教授は「症状がない早い段階で、リスクを知ることができる。早期発見は、認知症の発症を遅らせることにつながる」と話す。【伊藤奈々恵】



認知症予備軍、血液から判定へ 特定たんぱく質を測る
2015
年6月28日(日)配信朝日新聞

 血液中の特定のたんぱく質を測ることで、アルツハイマー型認知症の予備軍とされる軽度認知障害(MCI)がわかる可能性が出てきた、と筑波大学などの研究チームが26日発表した。

 アルツハイマー病は、脳にアミロイドβというたんぱく質が蓄積することが原因とされる。しかし、たまり始めるのは、認知機能の低下によって生活に支障が出る約20年前からという。

 内田和彦准教授によると、2001年から茨城県利根町で始まった高齢者約1900人を対象にした調査で、長期的に追跡できた約900人を分析。3年ごとに実施された血液検査のデータを調べると、認知症やMCIの人は認知症でない人と比べ、アミロイドβを脳内から排出したり、その毒性を弱めたりする働きがある3種類のたんぱく質の量が少なくなっていた。

 この3種類の組み合わせに着目して解析すると、MCIかその手前にある状態を約8割の精度で判定できたという。

 MCIは、何もしなければ5年で半分近くの人が認知症に進む可能性があると言われている。しかし、早期では専門医でも診断は難しい。内田准教授は「血液検査でわかるようになれば、より多くの人が、認知症に進まないように生活習慣などを見直すきっかけにできる」と話す。

 MCIなどの診断法として国の承認を得るまでには何年もかかるが、すでに全国で約400の医療機関が全額患者負担の自由診療として、1回数万円で提供しているという。研究チームの朝田隆・筑波大名誉教授(東京医科歯科大特任教授)は「医療機関は診断するだけでなく、MCIとわかった人を継続的にみていく必要がある」と指摘する。(寺崎省子)

朝日新聞デジタルselect



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