団地の空室に「孫」に住んでもらう? | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
一人ひとりが自分らしく活躍しながら、力を合わせることで豊かに暮らす、新しいコミュニティ型社会を目指して・・・

こんにちは! 廣田信子です。

 

昨日の続きです。

 

郊外型、築45年、1000戸の団地で、

管理組合が、4階、5階の住戸を10戸買い取とって、

それを住んでほしい人に賃貸することで、

団地を活性化する

 

という課題に対するゼミ生の発表のです。

 

二つ目の提案は、「安全団地」

 

管理組合で買取った住戸に、

SOHO、家で仕事をするWebデザイナーのような若い人に

住んでもらい、

 

その人には、緊急救命講習を受けてもらい

高齢者からのSOSがあったら

駆けつけてもらおう。

 

で、管理組合は、普通に家賃をもらうが、

月1万円の安全管理費を入居者に支払う

というものです。

 

さて、それで入居者にメリットがあるかな…

という疑問を受け、

 

まったく無関係の人でない方がいいということで、

 

大学生や新入社員の「孫」に住んでもらうというように

プランを修正をしています。

 

私は、つい、現実的に想像してしまうので…

 

親から独立して一人暮らしを始める孫が、

郊外のファミリータイプの団地で暮らすかな…。

 

だいたいは、郊外の親元から出て

通勤通学に便利な都心のワンルームで暮らすのでは…。

 

心優しい孫が、

一人暮らしのおばあちゃんを心配して、

自分が団地で暮らして見守ろうと手を上げる…という

うるわしいパターンかな…。

 

でも、だったら

一人暮らしのおばあちゃんの家に同居でいいよね…。

 

かなり私的な話に、管理組合がお金を使うかな…

などと思いがぐるぐる回ります。

 

「家にいるSOHO」から「昼間会社に行く孫」に

対象が変わると、

見守りの意味も変わってきます。

 

どっちなんだ、ニーズあるかな…と

心の中でつっこみながらも、笑

「孫」というキーワードがずっと気になります。

 

今回の発表は「安全」がコンセプトなので、

「見守り」ははずせない要素でしょうが、

 

「見守り」を切り離して、シンプルに、

空室を管理組合が買取り、

それを組合員の親族や知り合いに限って貸すと考えれば、

それはあり得ることだと思いました。

 

「孫に住んでもらう」はその象徴です。

 

昨年、コミ研勉強会で扱ってケースでは、

 

管理組合法人が競売になった住戸を買い取り、

組合員の知り合いに市場より安く売ることで

おかしな人が入ってくるのを防いている

 

という事例発表がありました。

 

 

いずれ団地の寿命を決めなければならない時がいます。

そして、それに向かって、

できるだけ区分所有権を散らさないで管理組合に集めて、

 

期限があることを知った上で、

気持ちよく共に暮らせる人に賃貸で住んでもらう期間が

どうしても必要になります。

 

管理組合が買い取った空室を、

組合員の孫、親戚、友人等にかなり安い家賃で貸す

ということはありかな…と。

 

区分所有権がまとまるだけでなく、

コミュニティにそれぞれの知り合いが入ることで、

コミュニティもまとまっていきます。

 

交流のチャンネルも広がり、

それが見守りにもつながります。

 

まったく無関係の人でなく、

団地内に親族や友人がいる人が引っ越してくるのであれば、

コミュニティにもすぐ馴染めるでしょう。

 

区分所有権もコミュニティもまとめていく…

 

団地の終活の方法として、

こういった戦略はあるのかな…と頭に浮かびました。

 

若い人たちの発想を聞くことで、

脳のいろいろなところで反応が起こり、

私なりの考えが浮かぶ…

 

なかなかすてきな体験です。

 

つい、現実的な枠で物事を考えがちな私の脳に

刺激を与えてもらってありがとう…です。

 

 

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