「土用の丑(うし)の日」に当たる30日
全国各地のスーパーや専門店などでウナギ商戦がピークを迎えた。
今年の販売価格は、稚魚のシラスウナギの不漁などでやや
上昇傾向にあるが、売れ行きは各社とも好調だという。



スーパー大手のイオンでは
売れ筋サイズの国産かば焼き
昨年より300円余り高い2138円で販売。






西友も国産の「大サイズ」を100円強値上げして1695円としたが
いずれも堅調な販売を続けている。


大丸東京店(東京都)の地下食料品売り場にある
専門店「日本橋伊勢定」のウナギは、大サイズのかば焼きが
3780円など、スーパーの商品に比べて高額だ。

しかし、価格を去年と同額に据え置いたこともあり、7月に
入ってからの売上高は前年比約10%増のペースで
推移しているという。

普段は手が出せない「特別な日のごちそう」だからこそ
奮発する顧客も多いようだ30日に西友赤羽店(同)で
かば焼きを購入した70代の主婦は
「土用の丑の日はやはり特別。
きょうは特に暑いので夏バテ防止になれば」と話した。

西友では、梅雨明けで気温が高くなってから売り上げが
さらに伸びたという。


資源の枯渇が懸念されるウナギに関しては
イワシやサンマなどが代用魚として取り上げられてきたが
今年は近畿大学が開発した養殖ナマズのかば焼きが
スーパー店頭に並び、話題を呼んでいる。

近畿大は使用する水や餌を工夫し、泥臭さがない
ウナギのような味のナマズの養殖を実現。

イオングループが1598円でこのナマズを売り出した。



「今年は脂が乗って、本物のウナギに近づいた」と
同大の有路昌彦教授。

今後は養殖量を増やすなどして、さらに低価格化を
進める考えだ。