今年もあと1週間を切ってしまいました。
今年も一年このブログを参考にしていただき感謝申し上げます。
最後に重要なテイクオフ時に必要な力(ちから)の話をしたいと思います。
ほとんどの方はテイクオフ時にパドリングの力が必要だと思っているようですね。
上級者の方は特にそう考えています。(これは事実です)
このブログは上級者向けではないのですが上級者のかたは、
- パドリングに芯がある
- いくら漕いでもブレない
- 波のタイミングを知っている
- 助走も十分
- 加速させる方向もばっちり
このような条件が確実にそろっているんです。
ていくおふに悩む方はまずこの点をしっかりと1つ1つクリアしていく必要があります。
とはいってもそうそうすぐには出来るようにはなりません。
パドリングの技術もそうなのですが、波を見る目だったり、他のサーファーを出し抜いて波を取りに行く技術も必要だからです。
そこで今日はいつもスクールや練習生の方に言っている3つの力の話を冬休み前にお伝えしますので、来年の目標を作りつつ来年の練習の参考にしてくださいね。
まずテイクオフ時波のキャッチに使えるのは3つの力です。
- 筋力
- 重力
- 水力
この3つの力が使えるんです。
しかし海を見ているとほとんどの方が筋力しか使っていません。
いや、むしろ筋力は使っているのですが、波のキャッチに使ええていない方が多いですね。
結果的には重力で滑り出しています。
滑り台ってありますよね?
角度の緩い滑り台では滑り出しませんよね?
ある程度角度があると滑ります。
波のキャッチはほとんどの方が、この波の斜面がある程度あるところでないと乗れないんです。
ですから初心者の方はサイズがあるとテイクオフの足を入れる技術がないのでパーリングしてしまいます。
パーリングしてしまうから波が小さくないと乗れないと思ってしまうのですね。
上級者の方は筋力以外の力はすべて使い切りながらテイクオフしています。
だから上級者の方にテイクオフを早くするには?って聞くともっとパドリングを早く!っていうのは間違っていないんですね。(本人の感覚としては)
でも、初心者の方はそんなことをしては余計に乗れなくなってしまいますよ。
たとえば野球を始めたとします。
ホームランを打ちたい!
と思って始めたばっかりの方に『もっと強く振れ!』って言っているようなもんです。
まずはバットを振ることから、素振りを何回もこなさないとですよね?
そこから球が飛んでくるタイミングで振れるかどうか練習です。
そして当てる練習です。
徐々に狙って当てられるようになってから思いっきり振っていかないと打てないですよね?
バッティングは反復練習できるから意外と早く打てるようになると思いますが。
問題はテイクオフの時に皆さんがどうやって練習しているかですね。
先ほど言った3つの力で、一番最初に練習して使えるようにならないといけない力は?
3の水力です!
まずは水の力=波の力を使ってテイクオフの練習をしてくださいね。
初心者の方は、
- パドリングに芯がない
- 漕ぐとぶれる
- 波のタイミングが合ってない
- 助走がつけられない
- 加速させるがボトム方向
と、とにかくこの辺を集中して改善してください。
ある程度パドリングが出来たら次の目標はテイクオフって話が飛びすぎの方が多いんですよ。
素振りで何度かバットを振ってみて振れたから次はホームランが目標ですって感じです。
波の力は見えません。
しかも初心者の方は特に多いのが体重移動のタイミングが早いんです。
まだ波が来てないのに体重移動してしまう。
無駄に体重移動すると逆に波のパワーを受け損なって乗れる機会を逃してしまいます
はっきり言って波に乗るときに漕いでいるのに乗れないって方は、沖に出るときに波を避ける動作を波に乗るときにやっていますよ!
沖に出るとき波に戻されたくないですよね?
波が来たらどうしていますか?
ノーズを上げて、波がおなかを通り過ぎたらノーズが下がる。
これを岸に向かってやりながら『なかなかテイクオフが出来ません!』ってなっていますよ。
波が来た時に前に体重を移動するということは、沖に出るときにノーズを上げる動作と同じですよね?
波のパワーを受けなくしているんです。
まずは体重移動せずに、水平状態で移動するときのパドリングを波が来ても維持してみてください。
そうすることで波のパワーを感じることができるはずです。
まずは乗ろうとせずに波のパワーを感じる練習をすることです。
水力が使えれば確実にテイクオフは早くなります。
上級者の方がテイクオフ時にノーズが下がらないのは自然に水力を使おうとしているんです。
筋力や重力を使わなくても十分テイクオフはうねりからできますからね。
来年1年かけてでも水力をものにしないと、この先ずっとテイクオフに悩むことになりますよ~
今年もあとわずかですが是非練習してみてくださいね。
みなさんよいお年を!