なのに一緒に過ごしているうちに、だんだん、

「言わなくても分かってくれるだろう」

という気持ちが出てくる。

それは、良く言えば安心感を育まれてきた証拠だし、甘えてもいい距離にいる人だと思っているからこそ、である。

だから、「言わなくても分かってくれるだろう」という状態自体が悪いわけではない。それだけの安心感をもたらしているからだ。

けれども、かわいそうなのは、

「言われなかったから分からなかった」側である。たいていこんなことが起きる。

言われなかったからやらなかった

だけなのに

「言わなくてもやってくれると思ったのに」

と言われる。

言われなかったからモヤっとした

そこで「こうだとモヤっとするよ」と伝えれたら上出来。

なのに

「言わなくても分かると思ったよ」

「それくらいでモヤっとしなくていいよ」

と言われる。

これは、舌足らずで、説明不足で、それでも分かってもらえると思い込んだ側の問題。相手へ期待するなら、「ごめんだけどお願い」「ありがとう」「助かるよ」の言葉が必要だと思う。

期待だけして、頼るだけして、それに対する返報（ねぎらいや感謝の言葉）がなければ、それでも平気でやれるって人がよほど尊い人だね。

当たり前のつけどころを間違えると、感謝の言葉がでない。

当たり前のつけどころを、間違えないようにしよう。