楽譜の読み方1 | Paris暮らし
楽譜の読み方について少し書いてみますね。

楽譜は音だけ読んではダメです。
まずは曲の構成を見ることが大切。

それぞれのフレーズがどこまで続いているか。
山場はどこか、どこでテーマが繰り返されるか。
どこからイメージが違う部分に分かれているか分析します。

そして、フレーズごとに作りを見て、
どこでどんな雰囲気を出したいか。

形容詞やイメージを決めて、
楽譜上に短い言葉を書き出します。

そこはどんなイメージにしたいの?と
先生や誰かに聞かれたら、即座に
「冬の夜空」
「川の激流」
「見渡す限りの真っ白な雪景色」
「恋の苦しみ」「激情」「喜びと突然の悲しみ」
「楽しすぎて踊っている」など
なんでもいいのですが、
とにかくイメージがあることが大事。

レースが舞うように
ふわっと、そっと出たいと思えば、
少しかすれたようなふんわりしたピアニッシモからスタート。
タンギングもなしで。・・・と、音色も吹き方も決まっていきます。

そして、もう少し突き詰めるなら
物語を言葉で語れるように作っておきます。

イメージがないまま、ただ音だけを棒読みのように吹くなんていうのは
一番やってはいけないことです。

日本人は、よく答えて間違っていたらどうしよう。
正しい答えはなんだろう。
と、曲のイメージを聞かれても答えられないのですが。

間違っていてもいいのです。
その曲のイメージを、どう感じたかはその人の自由。
それぞれの解釈があるから、面白いのです。

そして、一度決めたイメージや物語を
音で表現するのが、演奏です。

だから、本当は「そこで何を表現したいの?」と先生から
聞かれるというのは、表現したいものが定まっていないか、
恥ずかしさが残って表現しきれていないか。
テクニックが足りないか。
何かしらの原因で伝わっていない証拠。

室内楽やオケでは、このイメージが人によってずれているといけないので、
少しづつ言葉も足しながら「もうちょっと小走りな感じにしましょうか?」とか
「このフレーズはもう少し明るめの軽い感じで出ましょう。」なんて
打ち合わせをするわけです。

この作業結構楽しい。
そして、言葉ではなくて、
アンサンブルでコミュニケーションを取っていると
本当にその人らしさが出てくるのが
また面白いところです。

写真はカフェ。







にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村

クリックしていただけると嬉しいです。
一日一回有効で、どのページから押していただいても大丈夫です。


人気ブログランキングへ

2つのランキングに参加しています。