フランス・バロック | Paris暮らし
フランスバロック音楽って
実は日本でほとんど知られていません
驚いたことに音大でもほぼ勉強しない

日本ではどうもなんだか
かしこまってつまらない音楽という印象があるようで、
それはものすごい誤解なんだけどね〜といつも音楽家同士で話しています。

バロック音楽ってものすごくテンション高いんです!
バロックダンスを見ればわかるように、ダンス音楽が多いし。

ほとんどジャズみたいに、即興で装飾をつけるので、
オリジナルの原典版を見ると、これしか書いていないの!?と毎回驚きます。
あとは自由だなんて・・・・。と、唖然とするほど。

そして、ジャズのスイングみたいに、普通に8分音符が並んでいたら、
それを均等に弾いてはいけない。
ちょっと付点がかっていて、しかもちょっとづつずらす。
このちょっとづつすらすのが、現代楽器奏者はなかなか、ずらせない!(笑)
わかるでしょうか、言っていること。
フランス語喋る文章みたいにリズミカルにずらしてごらん。とか言われます。
(音で説明できないのがもどかしい・・)
だから、本当に音楽と言語は近いのです。

ハープシコード(仏語はクラブサン)って実は
通奏低音の和音記号を読んで全部即興で伴奏してるから
毎回違うんです。
楽譜にはほとんど音符書かれていないんですから!
演奏するたびに違うんですよ!そして、フルートもガンバ(現代楽器ならチェロ)も
それに合わせて、毎回装飾を変えて、お互いに同じ音形を
その場で合わせて呼応しあって演奏するのが、
本当の古楽器奏者たちで、現代楽器の私たちは、そこまではできないけれど、
少なくとも古楽の演奏方法から装飾方法を考えて吹きます。
(古楽の人たちは、楽譜に装飾のつけ方の書き込みもしません)
(楽譜には「ド」しか書いてなくてもそれを 
 ドレドシド (ターン)
 レドレドレドシド (トリル上から+返し)など
 
フランス、イタリア、ドイツ、と国と時代によって
 規則(というか、その時代の流行り?)があるのです。)

ルネッサンスの後
17世紀初頭から18世紀半ばに書かれた曲がバロック。
その後が古典です。

そして美術界建築界でのバロック文化は
16世紀末から17世紀初頭と言われていて
つまり、美術のほうが少し音楽より常に早い。

フランス人バロック作曲家といえば、
Michel Blavetブラヴェ、Jean-Marie Leclair ルクレールなどが有名です。
(私が好きで詳しいのはフルート作品が多くなってしまいますが)

ジャン=マリー・ルクレール(1697~1764)
すごく好きな作曲家です。

ダンスも踊る、巨匠と呼ばれるほどのヴァイオリニストで、
原典版(オリジナル版)を見るとほとんどの曲が
ヴァイオリン またはフルート
ヴィオラ・ダ・ガンバとクラブサンで演奏可能。とか注意書きが書かれています。
この時代のフルートは今の古楽 トラベルソという木でできている横笛です。
(金属で作り始めたのはずっと後です)

すごくロマンチックで美しい曲ばかりなのですが。
どうやら、晩年は離婚して苦労して、お金の問題もあって。
全盛期は宮廷楽長を務めていたというのに、
晩年は、貧民街で殺されて発見されたのだとか。

えー・・・・びっくり。波乱万丈だったのだなあ。

ソナタ集の一曲→⭐︎


コンチェルト→⭐︎

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