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『おんな城主直虎』7話 クソ幼馴染め、覚えていやがれ

2017-02-21 21:31:15 | 大河
2016年NHK大河『おんな城主直虎』第7回「検地がやってきた!」の感想まとめのまとめです。


いい大人は真似をしないでくださいっていう話。



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■じじ様、お静かに


『さわやかサイコパス直親を見る政次のソウルジェムが濁り始めた』
っていうのが、前回までの直虎ですが。

その直親の帰参と家督相続の許しを得るために、今川館にやってきた左馬守と政次。
太守様の表情は一瞬曇りはするも、許してもらえることになりました。


今川甘いぞお、虫歯になりそうなくらい甘いぞ。


激甘対応の今川に調子に乗っちゃうのが井伊脳筋会議。
じゃあついでにとわの還俗も頼んじゃえばよかったんじゃないのって。

じじ様ぁ、お静かになさって。



■井伊の隠し里


検地が行われることになりまして。



検地に向けての指出の準備に追われる次郎たち。
その指出によって賦役や軍役を決めるわけで、つまるところ税務署に出す帳簿ですね。
確定申告の提出書類でしょうか。

当然厳しいチェックが入るし、嘘はあかんし、バレたらもっとあかん。

のですが、じじ様、なぜか検地をガン拒否。
川名には絶対入れるんじゃねえぞ!血の雨ジェノサイドだぞ!って。

これに興味を持ったのが直親でした。
「なんでそんなに検地嫌がるん?川名の隠し里?見せて見せて!」と、じじ様と一緒に隠し里へ。


で、こちらが隠し里。
噂のあの棚田。



担い手不足により休耕田となっていましたが、大河ドラマのために地元・浜松の方が復活させたという久留女木地区の棚田です。
(参考:柴咲さん「身が引き締まる」 浜松の棚田で直虎ロケ(2016/10/8 08:00)

すてきですね、日本の原風景。
こうした魅力ある風景が拡がっていること、全国ネットの大河ドラマによって周知されれば、人が増えるきっかけとなるかもしれない。

『真田丸』の大河ドラマ館もそうでしたが、
地域おこしを担う側面のある大河ドラマとして、かくあるべき姿。



そんな棚田を見下ろしているじじ様と直親。


「ここは文字通り最後の砦なのじゃ」

じじ様はさらに続けます。

「今は今川が強い。その下におれば我らは安泰じゃ。しかしそれがいつまで続くかは誰にもわからん。その時に一体誰がこの井伊を守ると言うのじゃ」

じじ様、意外と先を見据えてる。





■隠し里を隠し通す



隠し通しちゃおうぜ、と思いついた直親。
案内するときにごまかせばバレねえし、最悪さ丸め込んじゃえばいいんだよ。
うまいことやるから自分に任せてもらえます?


そんな直親が、新妻のしのちゃんを放ってやってきたのは龍潭寺の次郎の元でした。


「ちょっと固定資産ごまかして、脱税しようと思うんだけど、担当の役人に贈る賄賂は何がいいかな?」

いい笑顔してひっどい内容の相談www




よりひどかったのはそのあと。
内容が内容なだけに、次郎も戸惑うのですが、賄賂について相互フォローの瀬名様に聞いておくことを約束します。
その次郎に対しこの言葉。

「恩に着るぞ、竜宮小僧」

次郎のことを一切女として見ていないっていう。
先週「駆け落ちしよう俺のために死んでくれ」って言ってた舌の音も乾いてねえだろ。

よしおとわ殴れ。



と、言いたいのですが。
直親をぶん殴りたい人がここにもひとり。



川名から帰ってソッコー龍潭寺に出かけた新婚の旦那。
しかも元カノに会いに行ってたっていう。
しかもしかも明日からまた留守にするけどごめんね?って言ってくる。


しのちゃん、障子プスプスしたり火箸振り上げたりしてくれないかな。
 ↓






■小野の苦悩


直親が隠し里の隠蔽工作に勤しんでいるそのころ(なんだそれ)。
徴税係の政次も政次で検地の準備に追われていました。


「中野殿、全てを正直とは申しませぬ。ですがあまりな嘘を書けば今川は私により厳しく見分をせよと言われ、私たち小野の力がいや増すばかりにございますよ」

なんかもういいかげんにしようよ君たち、ってハブられてるの逆手にとった政次強い。

それにしても……



書類に囲まれて嫌われ者稼業に勤しむ政次に、あのお方を思い出してしまうなんて。うっうっ。
 ↓





■誰かこの野郎黙らせて


川名の分の指出を持ってきた直親。

直前に次郎と会って、政次についてこんなことを言っていました。

「政次は俺と同じに思うておるところがあるような気がするのじゃ。決して己の父親のようにはならぬと」

先週もそうだったけど、直親は自分ら親子と政次たちの親子をどうもひとくくりにして考えたいみたい。
でもそれは盛大な勘違いっていう。
直親の宇梶パパは「今川に反逆して成敗された謀反人」で、政次の吹越パパは「憎まれ役でシカトされつづけた家老」。



案の定直親が持ってきた指出に川名の隠し里の分は記載されておらず、政次はそれを指摘します。
すると、直親がさらに出したのが……


裏帳簿。


「つまり川名の隠し里をないことにしたいのじゃ。だが鶴は今川の目付という立場もあろう。隠していたことが露見したときに今川より落ち度を攻められるのは小野だ。そしてそうなった小野を井伊は守りはせぬであろう。だが今川もまた小野をコマとしか思っておらぬ。ここが小野の苦しいところなのであろう。その生きづらさは俺では量りかねるところがある」


「(てめえ何いってんだ)」


「そこで一案。もし鶴が隠すことに加担したくないと思うならこの冊子をつけて出してくれ。もし一肌脱いでくれると言うなら、そのまま破り捨ててくれ。俺は鶴の決めたほうにしたがう」

「(誰かこの野郎黙らせて)」

政次のこめかみがピクピクしていることに気付いているのかいないのか。
直親は、政次に丸っと投げて去っていきます。

直親がいなくなって、政次の怒りがドオオオン。


「先回りしおった。あいつめ、俺の了見を見越したうえで、最後は俺に決めよと言い放ちおった!俺に決めよと!」

直親の上から目線の態度に激おこ。
(BSの早虎のときこの鶴がピクッとなったシーンで、地震あったんですよ。鶴の怒り半端ねえなって)


大事な大事な幼馴染の鶴。
鶴の家も辛いことあったよね。
俺も辛かったんだ。
井伊と今川の板挟みでマジしんどいよね。
いや井伊も今川も守ってくれないから…板挟みとは違うかー!
やっぱりハブられてんだー!辛い辛い!
ハブられたことないからわかんないけど、でも辛いよね。
うん辛いのはわかるよーw
だって井伊の次期領主候補だもの。

だからさ。
鶴が選びなよ!
裏帳簿を隠さないか、それとも破り捨ててなかったことにしちゃうか。

うん、だから鶴が決めなよ!
井伊も今川も守ってくれないけど、鶴が決めなよ!ね!



……っていう直親の気持ちが透けて見えちゃう政次切ない。
それが直親の天然か計算か、それとも政次の勘違いか。
わからないけど、わからないけど……

「分からぬ!分からぬが無性に腹が立つのだ!」

兄ちゃん怒っちゃあ、げんば君も困るよね。


「竹馬の友もよきものにございますな(棒)」


翌日。
政次は直親に会い、裏帳簿を破り捨てたと伝えました。
喜ぶ直親。


ああああ、鶴の目が死んでいる。



■政次と次郎、鶴とおとわ


さて。税務監査が現地入り。
きむにい、賄賂とか受け取りそうな雰囲気ねえけどなあ。



時代は違えど、なんとなく思い出しちゃいますね。
あの化け物銀行ドラマ。



川名の調査を明日に控えて、井戸のそばで次郎と会う直親。
「なにかまずいことになっておるのか」
その日の朝、同じ場所で政次と会っていた次郎は、政次の様子を直親に伝えました。



「俺の思うようにうまく事が運ぶようにな」と祈願していた政次。
直親は政次が裏帳簿を破り捨てたと信じている。
しかし政次を信じていいのか。
次郎の中に過る不安。



あっあっ、次郎余計なことしちゃう。
スイーツ大河にありがちの余計なことしちゃう。


次郎が向かったのは政次の屋敷でした。
開口一番、次郎は言います。


「亀は鶴のことを信じておる。その気持ちを裏切らないでほしいのじゃ」

これに対して政次。
「亀に言われてきたのか」と尋ねました。
勝手に来た、と次郎が言うと…


「では還俗して俺と一緒になるか」

政次は続けます。


「次郎さまは俺の立場では物を考えぬお人であるらしいが、俺はあいつのせいで二度も好機を失っておるのじゃ。
 一度はあいつゆえにおとわさまが出家をし、もう一度があいつを戻ってきたせいで良い話を失った。
 味方をするのはやぶさかではないが、俺も俺でもう取りっぱぐれは願い下げでな」


意識的に使い分けられるそれぞれの呼び名。
『直親/鶴』、『政次/亀』、『次郎/おとわ』。
子どもの頃山を駆け回っていた3人の絶妙な隙間を感じてしまいます。





それにしても……






言葉攻めの政次尊い……





■人の心が傷つく瞬間


翌朝、次郎が気づいたときには政次も川名に発ったあとでした。

昨晩届いていた瀬名様からの手紙。
例の直親から頼まれて賄賂を尋ねていたものでした。



岩松殿のことをよく知っていたのは、三河のボンヤリ・松平元信でした。
算術と亡くした奥様のことがとにかく好きだという情報。



そのころ川名。
きむにいたち検地の一行が川名までやってきたことに対し、怒っている脳筋。


「何故ここまでやってきたのじゃ。お主の差し金か」

だからもうなんでそうやって政次のせいにしちゃうのかね。
いくら佐名様のことがあるとはいえさあ。
隠し里を隠し通して、検地が終わり……じゃなかった。




何かに感づいたきむにい。
直親の制止を振り切って進んだ先に見たものは……


「これはこの井伊の里ではないのか?」

きむにい、出来る子。

こうなっちゃったらしょうがない。
ここはもう裏帳簿を表に……と政次はあのとき実は破り捨ててはいなかった裏帳簿を出そうとするのですが


「この里は井伊のものございませぬ」


「(えっ)」


驚きを隠せないのが政次。
この状況で何をどうするの…と思ったら。

岩松殿(きむにい)から「ここが井伊の里じゃないってんなら誰のものなの?」と尋ねられて。


「そこは何分帰参致しましたばかりにございまして。但馬!」


「 」


人の心が傷つく瞬間を見てしまった。


直親は続けます。

「この里は井伊のものではないのであろう。指出を渡した時に何も言うてはおらんかった」

政次ばかりを振り返る直親。
政次は一歩前に出て、険しい顔をしている岩松に話しました。


「ここはかつで南朝の皇子様が隠れてお住まいになられていた里にございます。ゆえに、井伊の領地にありながら井伊の領地にあらず、という扱いにございます」

政次のこの話はもちろんその場しのぎの嘘ですが、岩松殿はこれに納得。
TLで「岩松さんが新田岩松氏で南朝遺臣の家系」「同じ清和源氏新田氏流だから、岩松氏と松平元信が親しい」って説をお見かけしまして、こっちも納得。




うん?

あれ?

主人公どうした?と思ったとき、一連の騒動を傍で見ていた次郎。
今日は奥方の月命日、岩松殿は忙しくてご供養も出来てないんじゃないかって。
私でよければ経を、と次郎。


「これは…妻も喜んでおりましょう」



次郎は歌うような経を読みました。






■非スイーツ




「さすが次郎様」で強引に解決しない非スイーツ、非常にいい。

この一件で次郎がしたことといえば、美しい景色の中で美しい経を読んだこと。
それが岩松殿の心を和らげるものになったとしても、だからこそ政次と直親の闇がより際立つ。

 

友情と絆も熱意も空回り、実に清々しい。



■お前のそういうところが好かぬ


政次は直親に裏帳簿を返しました。
破り捨てていなかった裏帳簿をどのように使うつもりだったのか、と尋ねる直親に「答えは直親様がお決めくださいませ」と政次。


「怒っておるよな」
「いえ。それがしを信じてくださらないのは構いませぬが、されど信じているフリをされるのは気分がよいものではありませぬ」


「井伊を守るのはおとわのためだと思うてはもらえぬか。井伊のためにすべてを捨てたのはおとわだ。おとわのために、共にこの国を守っていこうとは思うてはもらえぬか」


「お前のそういうところが好かぬ」


人の心の傷に塩が塗りこまれる瞬間を見てしまった。

政次は脱税がバレたら、あの場で「自分の一存でやったことです」と罪を被るつもりだったのでしょう。
それを思いっきり踏みつけ、「おとわのため」と正当化してしまった直親。

てめえ責任丸投げしておいてそれはないだろ。





■自分に利用されてくれる


直親は無自覚なクズか、それとも計画性のあるクズか。

今回ではっきりしたのは後者でしょう。
あからさまに計画立てているわけではなく、無自覚に計画を立てているクズ。

心のどこかで「きっと政次と次郎は自分に利用されてくれる」と信じている。
むしろ信じすぎている。

だって竹馬の友だから。
だって政次は鶴で、次郎はおとわだから。

上手なのは、直親の信州暮しの頃が一切描かれていないこと。
それなりに穏やかな暮らしだったのか、それとも明日生き延びるかどうかもわからないほど追い詰められた暮らしだったのかはわかりません。
でも故郷を追われた少年が異国の地で成長する上で、それは必要だったんだと思います。
自分の笑顔や言動が周りの人々を傷つけるということに気付くことなく、「この人たちは自分に利用されてくれる」と信じること。






もう一つ。

嫌だなあ、こんな上司ほんとに。
こんな友達でも嫌だな。


こんなの……


裏切りたくなるよね。






■ヤッスが癒し


今川では松平をとりこむための縁組がありました。


「良い縁であろう。2人はよく話もしておるようじゃし」

今日もご機嫌うるわしゅう、ルリ子様。


「身に余るお話でございます」
「ええ、私も身が余っておりまする」


今年も徳川家康が癒しになるなんて…!
(扇の下で笑ってる昇太師匠が面白かったです)




■タイトルは難しい。


次週、第8話「赤ちゃんはまだか」ってまたパンチの効いた週タイトルきたなwww

余談ですが、タイトルって本当に難しいんですよね。
しがない個人ブログでも記事のタイトルは苦心します。
内容よりキャプ画より、なにより一番最初に見るのはタイトルですしね。
この記事の「クソ幼馴染め、覚えていやがれ」は、ドラマ『半沢直樹』のキャッチコピーをパロったもの(元は「クソ上司め、覚えていやがれ」)

『おんな城主直虎』のタイトルも、名作や名画をパロったものらしいので、元ネタを探すの楽しくなりそうです。




■おまけ









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