10年くらい前に教えていた学習者にバッタリ再会したことと、それで私が思ったこと3つ教育困難大学のニュースに対する反応が人によってバラバラな理由とトロウモデル

2017年08月02日

AIなどの進歩によって、特に日本では初級のタスク的な会話が消えそうなことと、その結果価値が上がる会話

以前こんな記事を書きました。 → タスクシラバスって、きちんと遂行するのはホンマにムズい!

私のブログの中では、よく読まれているみたいです。 

が、この記事は約2年前の記事で、その中の1に関してはその時点でのことしか書いておらず、未来を見据えていませんでした。

でも、ここへ来てAIの進歩などがかなり取りざたされ始め、かなりメジャーな話題になってます。


私がタイトルに書いた、「初級のタスク的な会話」っていうのは、


1 1人で買い物をする

2 道を尋ねる

3 タクシーで行き先の説明をする



などです。


で、察しが言い方はもうピンときてると思いますが、こういう会話はAIの進歩で将来消滅するのではないかと考えています。


1に関しては、上記のエントリにも書きましたが、既にかなり多くの人がネットショッピングで買い物をしてます。

そこに会話が介入する余地はありません。

こういう状況にさらにAIが追い打ちをかけます。

それは、無人レジ&無人コンビニの出現です。

無人レジの記事。 → 全コンビニに無人レジ 大手5社、流通業を効率化 ICタグ一斉導入

無人コンビニの記事。 → 無人コンビニ「Amazon Go」は日本の流通業界を席巻するかアマゾン超えた?上海に登場した無人コンビニ


特に都市部では、この流れが加速するんじゃないでしょうか?

おそらくコンビニだけでなく、大勢の客を捌く必要がある小売店だと、こういう流れになりそう。

なので、本当に会話が必要な小売店っていうのは、田舎の個人商店とかデパートということになりますが、日本のデパートどうなるでしょうかね?

おそらく存続したとしても、そこで交わされる会話っていうのは、富裕層だけに許される特権的な会話になるかも、などと思ったり。

デパートは人件費や店舗にかかる費用などが発生するため、ネットショップに比べて割高です。

それでもデパートで購入することにステイタスを感じる人だけが、デパートで買い物をしそう。


また、小売店だけでなく、ホテルなども無人化の動きがあります。 → 無人フロントはこうして出来上がった 「変なホテル」の変なところ (前編)


かなり広範囲のサービス業で、無人化という流れは加速していきそう。


そして、私がタイトルで「特に日本では」って書いたのは、ご想像通り「少子化とそれに伴う人手不足」という状況が既にあるから。

なんか今、その人手不足を補おうと技能実習生や留学生で海外からその穴を埋めるための外国人を引っ張って来ようとしてますよね?

どーなん?それって!

まだ技能実習生なら分かるけど、留学生でそれやったら今までの建前さえも崩壊しちゃいますよ。

岡山県の瀬戸内市とか最悪。 → 廃校小学校舎を専門学校に再利用 瀬戸内市、留学生に田舎暮らしの場に

私はここ出身じゃないですけど、同じ岡山県民として恥ずかしい限りです・・・


ちょっと話は飛びましたが、本題に戻ります。


2の「道を尋ねる」っていうのも、既にGoogleマップがあり、視覚に問題が無い人であれば既に現時点で会話をする必要はありません。

視覚に問題がある人でも、将来AIがもっと進歩すれば、例えばsiriのようなAIに質問しながら自力で目的地に到達できそう。


3の場合は、AIの発達によって敢然自動運転が可能になれば、おそらく完全自動運転のタクシーのアプリに行き先と時間を入力したりして、会話なしで目的地にたどり着けます。


このように考えてくると、タスクシラバスにおける「問題を解決するために、タスクを達成する会話」っていうのが無くなるんじゃないでしょうか?


☆☆☆☆☆☆☆


そして、そういう会話が価値を失うことによって相対的に価値を増す会話っていうのが浮上します。

私は、それは「雑談」であると考えます。

とりあえず私が定義する雑談っていうのは、「自然に発生する、参加者の気分によって内容が多様に変化する、主観的であり流動的な特に目的がない会話」です。

辞書ではどうなってるんだろ?後で見てみます。


以前読んだ「Work Shift」という著作では、「将来は移動のコストが上がり、出勤というものが非合理的なものになるためテレワークが主流になる。その結果、同僚同士が空間を共有しなくなり、孤独感を感じる人が増える」というような内容が書いてありました。 → 日本語教師のためのマネーハック的な提案と「WORK SHIFT」


こういう現象って、既に起きてますよね?

私が以前通っていた英会話レッスンに来ていた、独り者の定年退職したおっちゃんなんか、まさに「他の人と喋りに来ていた」といった様子でした。

後、ジムで時々見かける高齢者で、筋トレなんかはほとんどせずにずーっと他のメンバーと喋ってるおっちゃんやおばちゃん。


もしかしたら、チャットボットにさえ「雑談」が代替される可能性もありますが、それに関しては私は個人的には懐疑的です。

やっぱ生身の人間と、噂話や共感を得るための会話がしたい人が多いんじゃないか?って思います。



ホンマにこういう社会になって来たら、語学教育もそれに対応しないといけません。

「文型シラバス」か「タスクシラバス」かって議論してる場合じゃ無くなるかもしれませんね。


ほな、さいなら!


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akky_san at 21:39│Comments(0)日本語教育 | シラバス

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