誇れる壁をデザインするSATOKOです。
念願かなって世界のタイル博物館へ研修旅行に行ってきました!
INAXライブミュージアムの中にある、「世界のタイル博物館」にはタイルの歴史がいっぱい詰まっています。以前「トイレブログ」をご紹介した時に今はLIXIL、ちょっと前はINAX、そのもっと前は「伊那製陶株式会社」って会社だったんだよぉ~。って話を書きました。
その時の記事は『買おうと思ってもないんだじょぉ~』
そのLIXILが文化活動の一環で運営しているのが、このINAXライブミュージアム!
敷地の全てがタイルを使った施工事例になっていることにスーパーエキサイトした私。
写真撮影OKのミュージアム!外も中も写真を撮りまくった私。
香川県に帰って来て今回の旅で撮った写真を眺めて絶句してしまいました。
「マニアック
すぎて
誰にも
伝わらない…」
けど伝えてみようという試み
この面白味はマニアじゃなくても分かってもらえるんじゃないだろうか…タイルは土を焼いて作っています。焼成の際にゆがみなどが出ないように、タイルの裏は凸凹させます。で、その模様がメーカーによって違うんだな。これは確かイギリスのタイルメーカーの裏側の展示だったはず。こうやって並べると、これで壁を作っても面白いよね。と思った私。
ここまでは序の口!さぁ!タイルマニアの「誰も喜ばない旅行写真集」いってみよう!
この写真。何を目的に撮ったか分かったら
あなたも私レベルかそれ以上の
タイルマニア
ぱっと見てきっと普通は思っても「タイルいっぱい使ってる外壁だね」までだと思うのです。
もしくは、「三角屋根みたいにアーチ切ってるのもいいね」とか、「いや、もっと空入れて撮った方が良かったんじゃない」とか・・・
ちがう!
そこじゃ
ないんだ!!
ここ!!
後ろの壁につかってあるタイルと、手前の壁に使っているタイルの品番が違う!
もし、これが後ろも手前も同じ種類のタイルを使っていたら、とっても「のっぺりん」とした外観になっていたと思います。ところが、同系色、同質感の幅の違うタイルを使い分けることで、この壁面が主張しすぎないアクセントになっています。
もう一度全体をみてみましょうか。
どうです?見えた?私のマニア目線で見えた???
今回の旅で撮った写真のうち
「最も誰も喜ばない写真」
ダントツ1位(大笑)
「何撮ったのあんた?」と呆れられてしまいそうな写真。でも、私には面白い。
え?何を撮ったかわからない?えぇぇえ!どうして伝わらないの?!?!
この窓の下の部分は他と同じデザインで作っても良かったはずなのに、この斜めで丸いヤツ!アクセントになってて面白いじゃない?雨は通路に流れて、下が1cmくらい浮いててこのスロープを流れる水はこの斜めになってる部位と壁が当たる角のところで水が溜まらない。この部位の下を水は流れていくようになってる。
しかもだ!
もし、この窓のところを平らに四角く他と同じように窓からせり出す形で作っていたら・・・
人がモノを置いたり、腰かけたりするじゃない?特にお子様だったらそこに登ってみようかなと思うじゃない?私が子供だったら絶対登った(大笑)。
だけど、ここ、窓なのよ。ガラスでできてるの。いくら丈夫な窓とはいえ、不特定多数が訪れる施設の窓なの、何が起こるかわからないじゃない?
こうやって斜めにしておけば、登れないし、座れないし、物を置いたりできない。
オモシロイ!!!
「影を撮ったのね」と思ったら
ハズレ!
このステップオモシロイでしょ?色んな色の色んなデザインのブリックをついてあるの。
穴の開いてるブリックが建物の窓みたいじゃない?引いて見たら、街並みみたいじゃない?
可愛いよね(←感覚の押し付けw)。
通行人のおこちゃまが、お母さんにきいてたのが私にも聞こえた1枚。
「ねぇ、あのおばちゃん、何撮ってるの?」
・・・・(苦笑)。
えぇ~とね、この焼き物で出来た外用スツールみたいなオブジェだよ・・・f^^;。地面に張り付くように大人が写真撮ってたらたしかに不思議に思うよね…ごめんね…(笑)。
タイルは土で出来てるんです。煉瓦も瓦も土で出来てるんです。だから私にとっては、タイルの延長線上に、煉瓦、瓦、焼き物があるんです。
こんなのも
これは敷地内にある別の施設の入り口。
様々な質感が見事にまとまっています。「したいわぁ~こんな仕事...」と思って撮った写真(笑)
F.L.ライトが設計した帝国ホテル旧本館・ダイニングルームの柱
近代建築史を保存するとても貴重な活動だわ!と思った私。ここ半世紀、日本の建築は数十年もつ家を作って壊して立て直してっていうのを繰り返してきた。歴史のある国だからなのかどうかはわかりませんが、100年以上経つと「貴重」なのに、数十年のものは「新しい」ものでどんどん壊されていく。もちろん耐震問題だったり、断熱や環境保全の考え方が変わってきたりで建物の仕様が時代にあわせて変わっていかなくちゃいけないのもわかる。
だけど、重要文化財になっているものだって、「新築」だったころはあるわけです。改修工事の際に「この柱残さなきゃ!」と思ったセンスに私は感銘を受けたのです。
「近代建築の三大巨匠」の1人
フランク・ロイド・ライトについては
こんな近くで見れるなんて!!
大阪ビル一号館にガーゴイルか?鬼瓦か?みたいに使われていたこの子。いろんなデザインのものが展示されているなかで、私の心を射止めたのはこの子。
だって、なんだか、私に似てる(笑)
そんなこんなで、ちゃんとした(苦笑)タイルの話は
追々、このブログの「TiLES」のカテゴリーで
ちゃんと(?)小出しで書いていきます。
1人でも
「うちの家もタイル使って
自慢できる壁つくりたい」
「タイルっていいよね」と
思ってくれる人が
増えると信じて
株式会社Pon&Con企画
代表平社員SATOKO
SATOKOのタイルのお仕事一例はこちら