井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

ピアノを買わない家が増えている

2017-08-09 17:40:58 | 音楽
昭和40年代あたりだろうか、家庭にピアノがあることが、豊かさの象徴のように思われていた時期がある。

ピアノが月賦で買える仕組みと、横並びが安心する日本人気質に乗っかった形で、ピアノメーカーはその頃、ひたすらに作っては売ってを繰り返していたのであった。

それも昭和の終わり頃、一巡する。そこからがピアノメーカー受難の時代だ。

ご想像の通り、大半の家庭はピアノが家具の一つになっており、買い替えなぞする訳が無い。

ピアノメーカーは製造工場を海外に移したり、多角経営に乗り出したり、と大変な努力を強いられ始めたのは平成の初めごろ。

そう、これは昔話。

今回聞いたのは、そういう話ではない。

ピアノを習っているお子さんの家庭にピアノが無いという話である。

家庭の経済事情が厳しい、住宅事情が許さない、などの理由かと思いきや、それが医師の家庭だったりして、経済や住宅事情には全く困難が無いところであっても、ピアノは買わない、という家が増えているのだそうだ。
いわゆる「電子ピアノ」で練習しているらしい。

先生のレッスン室には当然グランドピアノが置いてあって、それで演奏すると「全然違いますねえ」と親御さんはおっしゃる。しかし「買いたい」という発想にはならないのだそうだ。

地方都市はそれでもまだピアノが家庭にある方、東京などは(非常に感覚的で論拠はないのだが)8割方、家庭にピアノはないとか。

ピアノメーカーも簡単に売れる電子ピアノを売ってしまうようだ。

一言で言って由々しき事態。
ピアノメーカーさん、昭和を見習って、アコースティックのピアノを真剣に売りませんか。

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