ゾンビの漫画といえば「ウォーキング・デッド」が本命でしょうが、日本にもこんな漫画もあります。
Z~ゼット~(1) (ニチブンコミックス)
相原コージ
日本文芸社
2013-04-26

相原コージといえば、「かってにシロクマ」などのほんわかとしたゆるいギャグを得意とする漫画家ですが、その手管はこの漫画でいかんなく発揮されています。
初恋の人がゾンビになったときの童貞男はどうするのか?スタンド・バイ・ミーばりに友達とゾンビを探しにいったらどうなるか?など、「そんな小さいこと?」というような瑣末なエピソードを、これでもかー!と広げています。 

三人の少女のエピソードのようにメインのストーリーになりそうな話しもあり、今後が期待できます。
ゾンビが広がりつつある世界が舞台ですので、学校や仕事など日常とゾンビという微妙なオーバーラップの描写が秀逸です。

日本という国は何事も曖昧に、波風を立てないように、穏やかに狂っていくんじゃないでしょうか。
私には想像でしかありませんが、日本が軍国主義から戦争に突入していく過程もこのようであったのではないでしょうか。
そんな感慨を引き出してくれる不思議な読後感をもたらしてくれる漫画です。

是非一度読んでみてください。


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