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信濃の国を学ぶ:第15回竜宮帰り

2017-12-14 06:25:21 | 日記
絶景の景勝地

 木曽川の水流が作りだした絶景、寝覚の床は木曽郡上松町にあります。
長野市からは距離にして約130km、高校生だった私が自転車でそこまで
走った話は以前書きました。
 今思えば桁違いにズクと体力があったものです。

 知っていそうで実は良く分かっていない県歌・信濃の国の歌詞。
だから毎週木曜日はこの歌の内容を勉強しています。
今週は4番の「旅のやどりの寝覚の床」です。

 「やどり」とは<宿ること、またはその場所>と金田一先生の辞書に
ありますから、旅して宿ったのでしょう、誰かが。
きっと作詞をされた浅井先生はある人物を頭に浮かべて、この詩を書かれた
と思っています。
それは浦島太郎。

 その話に入る前にこの場所の景色をざっと見てみましょう。
一帯は木曽川の流れで浸食された花崗岩が、白い壁となって続いています。
水平方向と垂直方向に伸びた方丈節理(岩の割れ目)で岩はテーブル状に
切れ込み、場所によっては獅子岩、釜岩、亀岩、床岩、屏風岩と呼ばれる
奇岩となっています。
岩肌の所々にはポットホールと呼ばれる大きな穴が開いています。
 人の手で彫られたかの様な岩の間を、エメラルドグリーンの水がゆったり
と流れて行きます。
これが寝覚の床です。(散策スポット中部 より)
 ちなみに余りにきれいな水では、透明に透けるだけでこの色には見えません。
適度に不純物が混じった水が光線を反射させると、散乱した光が青や緑に
見えるのです。(横須賀市HP より)

ケツの色

 寝覚の床には浦島伝説が残っています。
私達が知る物語では、竜宮から戻った太郎は故郷の様子がすっかり変わって
しまった事を嘆いて、海辺で玉手箱を開けました。
 ところがこの地に伝わる話は違います。
諸国を遍歴していた太郎は、この地をたいそう気に入りました。
そこで釣りに興じたり霊薬を売ったりして、暮らし始めました。
ある時村人に竜宮の話をしながらうっかり玉手箱を開けたので、300歳の
老人になってしまいました。
 室町時代に書かれた大元の話は更に別の筋書きです。
太郎はツルに姿を変えて亀姫と結ばれ、300年を過ごしました。
この時には竜宮に700年いたので、1000歳まで生きた事になっています。

 60を僅かに超えた位で「若い頃は体力があったものだ」などとほざいて
いる私は、浦島翁に比べればケツの青い未熟者。
「君の尻は青にもならぬエメラルドグリーンだ。」
翁にそう叱られそうです。

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