ないものは考えられない。
あるものしか考えられない。
しかしそのあるものも、この思考形式でしか考えられないのだから、
考えられた途端にそれは嘘になる。
~文筆家 池田晶子~
池田晶子さんの言葉はおもしろい。
奥が深い。
例えばこの例を解釈すると・・・。
現代は競争社会。
個人も、学校も、会社も、国もみんな競争している。
競争に勝つことが成功、しあわせ、人生の目的・・・。
しかし、その思考形式で生きていると、疲れ果ててしまいます。
なぜなら、たとえトップになっても、勝ち続けることは困難。
いつかは負けるときもある。
すると、いつも「負けたらどうしよう」という
不安や怖れを抱き続けて生きることになる。
不安や怖れを抱き続ける人生が「しあわせ」と言えるだろうか?
けれども、その勝ち負けという思考形式の外にある思考。
競争に囚われることのない「ありのままの生き方」
そんな人生に気づいたとき、現代という競争社会がちっぽけな世界とわかる。
すると、もっと肩の力が抜けて、自由で、ハツラツとして、
無限のエネルギーが湧きつづけるような生き方ができるようになる。
たしかに、「人と比べるのはやめよう」とよく言われる。
言われるけれど、その思考を無意識にしてしまっている。
なかなか手放せない。
でも、その思考形式の外に出るためには?
その思考がまるで映画のように、幻想であると気づくことからはじまる。
競争という囚われを手放せ!