小惑星

<小惑星>その名は「相森中学校」 長野の生徒発見

毎日新聞 1/20(金) 12:00配信

 

長野県須坂市の相森(おおもり)中学校が命名権を持つ小惑星が「相森中学校」と命名された。約10年前の生徒が見つけた小惑星で、同校が昨年、審査機関の国際天文学連合(IAU)に申請していた。20日にも生徒に伝える予定で、岡部温樹教諭は「命名に刺激を受け、宇宙に興味を持つ生徒もいるはず。将来につながれば、うれしい」と喜んだ。 

 

きっかけは2006年。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の主幹研究員だった中島厚さん(69)が同校のOBだった縁で、伊那市・入笠山のJAXA観測所で行っていた小惑星探査に当時の生徒らが参加した。撮影した画像を解析したところ15個が新発見と判明。IAUからこのうち五つの命名権を得ていたが、そのままになっていたため昨年、同校創立70周年事業の一環で命名することに。生徒会が生徒から名称を募り、6~12月にIAUに申請し、今月19日に中島さんが承認を確認した。

 5小惑星はいずれも火星と木星の周辺を回り、20等級前後と非常に暗く、小さいため、肉眼では見えない。今回「Omorichugakkou」と命名されたのは最初に申請した星。命名に初めて関わった中島さんは「将来、この星を探査する子がいるかもしれない。母校の名前が付いた星が宇宙を回る姿を思い描き、未来につなげて」と話した。

 同校は残る4小惑星の名称を、市動物園にいたカンガルー「ハッチ」や同校隣の県果樹試験場で生まれたブドウ「ナガノパープル」などと申請している。中島さんによると順次、承認される可能性が高いという。