こどもの読書週間4/23~5/12 

昔、こどもだった人にも…おすすめの絵本を1冊。


私の大好きな安房直子さんと

葉祥明さんの優しいイラストの絵本をご紹介〜

(ちょっと季節は冬物なのですが…)

カワイイ表紙〜ラヴねこやん



本くまのがっきやさん
「はるかぜのたいこ」
安房直子 作  葉祥明 絵
金の星社
あきが おわりました。
のはらの すすきは すっかり かれて、
ぼうぼうと かぜに ゆれていました。



あるひ、くまの がっきやに
いっぴきの うさぎが やってきました。


うさぎはたくさん服を着込んでいて
とても寒がりなようです。
くまがうさぎに気付きました。

「いったい どうしたんです。
かぜでも ひいたんですか」
「ええ、さむくて さむくて
たまりません。なにか あったかくなる
いい ほうほう ないでしょうか」
「ああ、そんなら うさぎさん
いい がっきが ありますよ」



くまは大きなたいこを持ってきました。


「これを どーんと、たたいて ごらんなさい。
それから、めを つぶって ごらんなさい。
すぐに あったかく なるから…」

うさぎは太鼓をたたいて目をつぶりました。

すると
あったかい風が吹いて
よもぎの野原にいる気持ちになります。

また、たたくと
花の匂い、小鳥の声…がします。
うさぎはもっと太鼓をたたきます。


うさぎは本当にあったかくなって
オーバーを脱ぎました。

「いい たいこですねぇ。
これ かっていきます。」

うさぎは
よいしょよいしょと太鼓を転がして帰りました。

花花花花花

あらすじを文字にしちゃうと
なんてことない話に思えるかもですが

この絵本を手に取ると

ページをめくる度に
あたたかさが増していきます。
とっても素敵な情景が目の前に
広がります。

春が待ち遠しいウサギさんが
一生懸命叩く
大きなたいこの音まで聞こえてきそうな
優しい絵。


この絵本を読んで
あたたかい春を待つ冬。
両ページに広がった菜の花畑の景色に
気持ちがポカポカして来ます〜ティータイム

※この絵本のシリーズに
「あめのひのトランペット」という絵本もあります。
こちらは雨の日がつまらない時のお話。



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