最近の記事
経営者の条件×5最も重要なことに集中せよp150F6【延期は断念であるというこの事実が、何事であれ劣後順位を付けて延期することを尻込みさせる。最優先の仕事ではないことは知っていても、劣後順位を付けることはあまりに危険であると思ってしまう】P.F.ドラッカー「経営者の条件」1966
ドラッカーは、劣後順位を付けることを尻込みさせる要因として、『捨てたものが競争相手に成功をもたらすかもしれない。政治家や官僚が重視しないことに決めた政策問題が、やがて最も激しく危険な政治問題に発展しないという保証はない』と言い、そのため『優先事項を列挙し、そのすべてに少しずつ手をつけることによって弁解の余地をつくっておくほうがはるかに容易である。みなを満足させられる』と言います。
有料100経営者の条件×5最も重要なことに集中せよ142F4【もはや生産的でなくなった過去のもののために資源を投じてはならない。第一級の資源、特に人の強みという希少な資源を昨日の活動から引き揚げ、明日の機会に充てなければならない】P.F.ドラッカー「経営者の条件」1966
ドラッカーは、「今日という日は、常に昨日の決定や行動の結果である」とし、昨日どんなに賢明で勇気ある決定をしていたとしても、今日になればそれが問題、混乱、愚かさになってしまうことを指摘しています。そして、それらの処理にかなりの時間と労力を割かなくてはいけないのも事実です。 しかし、問題の処理にいくら労力を割いても、そこから成果を生み出すことは出来ません。問題の処理は損害を防ぐのみでプラスマイナスが0となるだけです。成果がもたらされるのは「機会」からです。ドラッカーは、「問題を
マガジン
記事
経営者の条件×5最も重要なことに集中せよ152F1【優先順位の高い仕事を実現していくことによっても優先順位は変わっていく】P.F.ドラッカー「経営者の条件」1966
アクションプランについて「一つひとつの成功が新しい機会をもたらし、一つひとつの失敗が新しい機会をもたらすがゆえに、頻繁に修正していくべきものである」とドラッカーは言います。これは事業環境、市場、組織内の変化についても同様であるとしています。 つまり、優先順位第1位の仕事を終了した後は、優先順位を決定した当時とは状況が変わっていることを意味します。優先順位は私たちが日々の業務に取り囲まれ、仕事に追われるからこそ集中する仕事を決めて取り組まなくていけませんが、状況が変化している
経営者の条件×5最も重要なことに集中せよ149F6【実は、本当に行うべきことは優先順位の決定ではない。(中略)集中できる者があまりに少ないのは、劣後順位の決定、すなわち取り組むべきでない仕事の決定とその決定の遵守が至難だからである】P.F.ドラッカー「経営者の条件」1966
「集中できるものが少ないのは、取り組むべきではない仕事の決定(劣後順位の決定)と決定の遵守が至難だからだ」とドラッカーは言います。 つまり、一度劣後順位を与え後回しにした仕事は、後日取り上げても順位を決定した時とは状況が変わっているため、時すでに遅く意味がないこと。 また、遵守が難しい要因の一つは劣後順位を与えた仕事が、他の人にとっては最優先事項であり誰かが不満をもつ可能性があるためです。それらを少しずつ手をつければ皆を満足させることは出来るかもしれませんが、しかしこの方
経営者の条件-5-最も重要なことに集中せよ‐p150L4【劣後順位第一位を決定することは、楽しいことではない。誰かにとってはそれが優先順位第一位であるに違いないからである。(中略)優先順位の分析については多くのことがいえる。しかし優先順位の決定について最も重要なことは分析ではなく勇気である】P.F.ドラッカー「経営者の条件」1966
他の選択肢を切り捨て、優先・劣後順位を勇気をもって決定した後、必要なのは「行動」です。行動がなければ勇気をもった決断も、ただのすばらしい決断で終わってしまいます。その行動の先はいつも、常に、目的、成果、目標へと繋がっていなければなりません。(目的=「何のために」「なすべきこと」etc・・・・、成果=「結果」「期待」「あるべき姿」etc・・・・・、目標=「だれが」「いつ(いつまで)」「どれくらい」「どこまで」etc・・・・)
有料100経営者の条件-5-最も重要なことに集中せよ‐p138F1【成果をあげるための秘訣を一つだけ挙げるならば、それは集中である。成果をあげる人は最も重要なことから初め、しかも一度に一つのことしかしない。(中略)いかに時間を管理しようとも、時間の半分以上は依然として自分の時間ではない。時間は常に赤字である】P.F.ドラッカー「経営者の条件」1966
成果をあげる人は一番重要な「なすべきこと」をまず初めに行い、時間と行動(労力)をそこに集中投下します。「人には驚くほど多様な能力がある。だが、その多様性を生産的に使うには、それらの多様な能力を一つの仕事に集中することが不可欠である」とドラッカーも指摘しているように、人間は多様性を持ち合わせてるが故に、なすべきこと一つに絞る必要があるのです。 ここでの集中とは、『選択と集中』の集中を意味します。短い時間に集中する集中力のことではありません。では、選択とはなんでしょうか。選択と
有料100経営者の条件-5-最も重要なことに集中せよ‐p142F7【今日という日は、常に昨日の決定や行動の結果である。人は、いかなる肩書や地位をもとうとも明日を知ることはできない。昨日いかに賢明であり、勇気があったとしても、その決定や行動は、今日になれば問題、混乱、愚かさとなる。企業、政府機関、その他いかなる組織においても、今日の資源を明日のために使わなければならない。(中略)成果を期待できなくなったものを捨てることによって過去への奉仕を減らしていかなければならない】P.F.ドラッカー「経営者の条件」1966
過去の判断(意思決定)や行動が、今、抱えている問題や混乱に結果的になってしまうことや、他者の判断・行動によって自分が問題・混乱の影響を受けてしまう。このような事態は、実は私たちの日常の仕事のなかでは常時起きています。わたしたちが、日々ストレスを感じてしまうのもこのような実態があるからではないでしょうか。
有料100