その名は「しおりソス」 (SHI・O・RI・SO・SU) | 東京 わがまち猫日記

東京 わがまち猫日記

東京江戸川区に暮らす楽しい「わがまち猫」たちの日記です。

去年の暮れ頃に、
「しっかりした丈夫な栞(しおり)が意外と売ってないなぁ。」と思い、
好きな猫柄で自分が併読書で使う分を何枚か自作してみまして、
それ以降この「しおり作り」が書道とか華道のように、

シンプルだけど「しおり道」と思うほど奥が深いことを知り、
日々理想のしおり製作をしています。


向き合うものは、

厚い紙と薄い紙と糊と刃物とリボンくらいです。

たぶん「しおり作り」も襖とか障子貼りとか畳作りなどのように、
職人技に通じるものがあると自分では思っているのですが。

 

これまでも手作りグッズはいろいろやりましたが、
終始一貫、物心ついた時から、
自分自身が欲しいもの、楽しいものはずっと変わりません。

 

「アポロン的創作物」「ディオニュソス的創作物」。

哲学者のニーチェがギリシャ神話の神に例えて、
この世の創作物には対照的な二種類があると言いました。

 

しおりは必ずしも高級なものである必要はありません。

それで私の栞は「ディオニュソス的なしおり」ということで、
これらを「しおりソス」とネーミングしました。

・高級な材料ではなくその規格的材料の製造段階に出た廃材、
 または生活によって出た廃材を主力に使う。
・小中学生たちの読書のきっかけになる親しみやすいもの。
・外国人が「Bookmark」として軽いおみやげにできるようなの。
・じょうぶでカラフルで実用性の高いもの。
・楽しい売り場作り、品質管理など、追及する部分はいろいろあります。

 

写真手前の4作品はおなじみ江戸川の猫たちの栞で、
現在は定番として10種類ほど用意しております。
地元、江戸川区のイベントでは、
毎回その中から4種類選んで出品させていただいています。


これまで二回の出展では予想以上の大好評で、
すでに1種類、三毛猫の柄は売り切れ御礼で終了になりました。

じょうぶさは最初から重要視しているテーマなので、
裏側には「布折り紙」を糊付けし、
多少重量も感じる手応えばっちりのシリーズになっています。

 

右側の二種類は大きなギンガムチェックのリボン(2色)、
左側の二種類はシンプルなシルクのリボン(6色)がありまして、
店頭や倉庫で栞が「反り返る」ことのないように、
そしてリボンが汚れたり劣化したりしないような、
納品方法や売り場作りの対策も試行錯誤して確立しました。
価格は1枚180円です。

 

そして後ろ側の壁にあるスリムなタイプは、
専門店から100均まで見つけてきた100種類以上の和柄折り紙で、

着物美人の記念写真のイメージで作ったものです。


1本1本は商品なのですが、全体的には煌びやかで優雅な感じにと、
練習も兼ねて作った作品でしたが地元の作業所に評価していただき、
本日19日、葛西あたりのイベントでデビューすることになりました。
こちらは1本100円です。

 

ここで和柄のステージになってるアルバムのようなものは、
B3のクリアファイルを改造して表紙だけ残し、
左右にA4サイズのプラ版を貼り、
本のように畳んで商品を護りつつ持ち運びができるという、
売り子のみなさんのことも考えて300円で製作したものです。

 

これを作業所に提出したのはずいぶん前なので、
現在はもっと進化しているものも数シリーズ用意しています。

 

もちろん全工程手作業でこれまで1000枚以上は作りました。
作業工程の改善、道具選び、作業時間、デザインなども、
すべて自分で決定できるのが嬉しいですね。
ミュージシャンが作曲や練習、レコーディング等で、
部屋に缶詰めになって出てこない気持ちもわかります。

 

区民まつりやバザーで通りすがりに見てくれた方へ、
あるいは読書習慣を身に付けたい人へのPOPなども併設し、
小さなアミューズメントのようにしていきたいのです。

ネットやギャラリーで狭い客層にアピールするのでなく、
私はあくまでも「地元発」。
聞きつけた方が自ら出展イベントをチェックして、
遠方からでも栞目的で来てくださるようになれば嬉しいことですが、
今は地元のみなさんに偶然見て頂ければそれで充分だと思っています。

 

本日19日のイベントは、
江戸川区葛西あたりだと聞いていますが、
詳しいイベント名や場所はちょっとわかりません。
(19日はしおりソスのみで猫の栞は販売致しません。)

 

これまで、
おもちゃ店を4年、スーパーの青果売り場を6年やって、
きれいな売り場作りを目指す仕事は10年もやってきた。
心を病んで引きこもった時はフィギュアの改造に明け暮れた、
カードマジックにもだいぶハマってそのおかげで、
今回しおりのウラオモテのランダムな絵柄のアイデアが出た。
猫の写真を長くやって展示方法もいろいろ経験した。

そういう様々なエンタメ性を持った柔軟で新しい栞の世界。

 

「絶対誰もやってないだろう」という、
門外不出の製作・演出方法もいろいろ思い付きました。


だからこれが今の自分にとっての集大成なのです。

どうぞ「しおりソス」をよろしくお願い致します。

 

「いまはこういうことやってます」という近況報告でした。)