人は、経験したことがないことを理解するのは難しい。「相手の身になって想像してあげて」と言っても、やはり本当にはわからない。

私も、オジやオバが認知症になったとはいえ、たまに会うだけでは、介護の大変さはわかっていなかったのだ。

TVで放映するような認知症は、絵になる部分だけなのだろう。さまざまな、わけのわからない言動への対応に追われる、介護者の精神的疲弊を、映像で表現することはできない。


しかし、認知症介護を経験した人は、「ウチも同じようなことがあった。」と詳しく説明しなくてもわかってくれるし、

「お母さんの言うことを、真正面から受け止めないで。」

「あんまりがんばらず、お母さんから出来るだけ離れている方が良い 。」

「なるようになるから、悩んでも仕方がない。」

などとアドバイスしてくれるので、気持ちが楽になる。