歯磨き粉事件の次の日、ババモンは、「介護(訪問看護のこと)を、電話をして断った」と言う。
ババモン「今日は休みらしくて、だんなさんに言っといたわ。」
ケアマネさんか、訪問看護の事務所に電話をして、男性の職員さんと話したということだろう。
ババモン「何で辞めるのか、理由は言わへんかったけど、すぐに断っといたら、ああ、自分が歯磨き粉盗ったから断られたんや、てわからはるやろ。」
と、自分がいかにも考え深いように言う。
訪問看護の方は、「来てもらわなくても自分は困らないし、薬の管理をされるのも腹が立つし」ということで、断ってせいせいしている風なババモン。
看護師さんはいつも、優しく話を聞いてくれるのに、
ババモン「話をしに来はるだけやねん。何しに来たはるのかわからへんわ。」
けど、私は困る! 訪問看護があるだけで何かと安心できるし、ババモンのインフル事件のときに、緊急サービスで駆けつけてくれて本当に助かったのだ。
ババモンにそんなことを言っても、もちろんどうしようもないから言わない。私が窮地に陥ったことなど、全く覚えていないし、わかっていない。
ケアマネさんとも相談し、何とか継続できないかと、私もいろいろ考えてみたが、やはりババモンの思い込み が激しくて、しばらくは継続は無理、とあきらめた。
1年半前の、「(前)ケアマネさんが、うそつきで、辞めさせた」事件と同じパターンだ。当時より、ずいぶん呆けは進んだのに、ババモンのクレーマー力は全然衰えていないな、と感心するくらいだ。
ババモン「市役所に電話して、盗られたこと言っとかなあかんわ。」
と、今にも電話しかねない勢いだ。
しかも、自分がこのことを絶対忘れないようにと、メモに赤ペンで
「介護の人に歯磨き粉を盗られた」
と書いてテーブルの上に置き、毎日その話をする。
どこかで何とか、そのメモをそっと処分したいのだが、まだ成功していない(泣)。