近所でも、シニアカーや歩行器を押している老人をよく見かける。

 

以前よりずっと増えている気がするのは気のせいか? 単に、私が気になるようになっただけか?

 

ババモンより、もっとヨロヨロのジジババを見ると、ほっとする。ババモンも、まだまだ一人歩行をしていても大丈夫かな、と思うからだ。

 

 

今の季節は、寒暖の差が激しい。まるで夏、という日もあれば、風が冷たくてジャケットが必要な日もある。

 

その日は、真冬に戻ったかのような寒さで、外では、みんな冬のジャケットやコートを羽織っていた。

 

私が近所のスーパーで買い物を済ませて歩いていると、向こうからシニアカーを押して歩いてくるババが見えた。やはりババモンだった。そういえば、近くの整形のリハビリに行く時間だ。

 

ババモンは、薄いブラウスにベストを着ているだけの姿。暖かい家の中から、そのまま出てきた風の薄着だ。

 

私「お母さん、寒くない? 今日はものすごく寒いから、家から上着をとってきてあげるわ」

 

ババモン「かまへん、かまへん。そんなん、中に入ったら、もう寒くないわ」

 

と、いつもの拒絶。

 

私も、もういいや、とあきらめた。

 

最近、外出するために衣服調節をするのを忘れる(面倒なのか?私が促しても拒否する)ババモンだが、今冬は一度も風邪をひかなかった。

 

でも、あの寒さで、あの格好だったら、なんか認知症っぽく見えるなあ、と、暗い気分になった。