たけじいの気まぐれブログ

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「あ・うん」

2017年02月09日 10時09分34秒 | 読書記

図書館から借りていた 向田邦子著 「あ・うん」底本 文春文庫)を 読み切りました。
脚本家、随筆家で知られる著者 向田邦子 唯一の長編小説です。
1980年に NHK総合テレビで 放送されたドラマ 「人間模様 あ・うん」の脚本を 著者が小説化して 刊行された書です。

 (大活字本)

目次

「狛犬」
「蝶々」
「青りんご」
「やじろべえ」
「四角い帽子」
「芋俵」
「四人家族」

昭和初期、次第に戦争に向かっていた世相の時代の、東京の山の手が舞台です。
製薬会社のサラリーマン 水田仙吉と 水田の親友で実業家の門倉修造との 厚い友情、
そして その門倉が 密かに思慕を抱き続ける 親友 水田の妻 たみ や 水田の一人娘 さと子、門倉の愛を得られぬ 門倉の妻 君子等が 織り成す 庶民の暮らし様を 鮮やかに 描いた作品です。
題名の「あ・うん」は 書の中で 水田仙吉の父親 水田初太郎が 水田仙吉と門倉修造の言動を指して 神社を守っている 「狛犬だなぁ、1頭は 阿(あ)であり 1頭は 呍(うん)だ)」と つぶやく場面から 取られているようです。

著者 向田邦子は テレビドラマの脚本等で 余りにも有名ですが その著書を 読むのは 今回が初めてです。
昭和40年代に 毎回 見ていた 向田邦子 脚本のドラマ 「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」は 未だに 思い出せる テレビ番組で 改めて 懐かしくなりました。
1929年(昭和4年)11月28日に 東京府荏原郡世田ヶ谷町若林で 生まれた著者、1981年(昭和56年)8月22日に 取材中の台湾で航空機墜落事故で死去、惜しまれたことが思い出されます。


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