先日の「あらかわ芸術の村」で、藤本司先生をお呼びして、俳優の倉持一裕さん、ミュージシャンの福井健太郎さんとともに、お話を伺いました。
藤本先生は脳外科医であり、略歴を見るとおいそれとお話することのできない、
おそろしいほどの方ですが、ほんとうに素敵な先生で、専門外の質問にも、いつでも嫌がらずにいっしょに考え、やさしいことばを選んで答えてくださいます。
今回とても印象に残っていたのは、「欲望」のお話です。
「表現することは本能なのだろうか?」という質問に対して、司先生は
マズローの「欲望」のお話をしてくださいました。
「欲望」という言葉を聞いて、正直ドキッとしました。
というのは、「欲望」という言葉は、わたしの中では「悪いこと」というイメージがあったようで、近付くことのない言葉でした。
でも司先生が最初におっしゃったのは、「欲望があるから生きていけるんです。」ということでした。
マズローの欲望には段階があって、いちばんの根本には「食欲」、「性欲」などの存在の根源的な欲求から始まるそうです。そしてそれが満たされると、その上の段階の欲求、「安全」になり、その他「社会的欲求」、「尊厳の欲求」、「自己実現の欲求」があるらしいですが(usccocks.com/maslow-8090.html)、欲求は満たされると別のものに変わっていくそうです。
確かに「欲求」に良いも悪いもないですよね。
はじめから備わっているのですから、追い出す必要はないはずです。
必要があって備わっているのだから。
今まで接してきた情報によって、あるいは情報の受け取り方によって、
わたしは知らず知らずのうちに、「欲求」を悪者にしていたことがわかりました。
そして、ひとはそれぞれじぶんの欲求を満たすために、活動をしていると。
さまざまな欲求を満たすために、さまざまな体験ができるように、
ここ(地球)、わたしたちのいる場所は成り立っているようです。
同じ場所でそれぞれがじぶんに合った経験をしている。
ここは面白いところですね。
そうやって見ると、観察するのも面白い。
積極的に生きてみる。
2018年はそんな年にしてみたいです。
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