先日床屋に行ったとき、
いつもは旦那に刈ってもらうんだけど、
その日は奥さんに刈ってもらった。
引っ越してからは行きつけになって、
買い物に行く途中なので、
時折、挨拶もするようになったから、
お馴染みさんになったんだろうね。
以前書いた、奥さんとお子さんを亡くされた方は、
この土地に初めて来て床屋に行ったら、
一見さんはお断りだと言われたそうで、
如何に田舎だっていうことが分かるかも。
まぁ、今は宅地開発も進んでいるから、
そんなことはないんだろう。
床屋って、世間話が多いんだけど、
何かのきっかけでお墓の話になって。
奥さんの実家は今でも帰還困難区域。
お骨だけでも移したいって、
地元のお寺でに話をして、
快い返事をもらったそうだけど、
帰還困難区域の役場では、
お墓終いをしないと許可しないって。
お墓参りするのにも白い防護服を着て、
しかも好きな時に行けるわけでもなく、
おまけに墓石は倒れたまま。
「そんなところに石屋さんだって行かないでしょ、
住職だって住んでいないのに...」
確かに住めないし、この先も戻れる保証はない。
先日ニュースで見たことなんだけど、
被災地の再開発をするために、
行政が土地を買ってくれるというけど、
その土地は父親名義で震災で亡くなっている。
母親は認知症だったかな、
災害公営住宅にすんでいるけど、
ホームに入れる資金だとか、
自分自身も高齢になってきたので、
ホームに入る資金にしたいとか言っていたけど、
相続人のひとり、姪っ子が行方不明のまま。
そんなことで勝手に売ることができない。
そんな話をしたら、
「まったく、役所の人は杓子定規で、
こんな時こそ特例とか設ければいいのに」
なんて憤慨していた。
事実、復興しようとした町計画も、
土地の買収が思うように進まず、
空き地だけど使われずに、
いびつな再開発計画を余儀なくされている。
昨日のニュースでは行方不明者の捜索を報じていたけど、
新たに堤防を作るとかで、
もう捜索ができなくなる地域も増えているとか。
「野ざらしにされていて可哀想だから、
せめて合祀でもいいから移したいだけなの」
って、奥さんが嘆いていた。
何でも女三人姉妹だったか、
お墓を管理することが絶えてしまうそうだ。
あれから4年11ケ月過ぎて、
被災地とは遠く離れ住んでいても、
まだ、何も解決していないんだと、
つくづく考えさせられた。
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