せっかく、撮った写真。捨てるのは惜しい。
八十八番、結願寺に立っている循環バスの停留所。
歩き遍路が市内を走っているバスを利用する。
お札を納めた遍路がJRのさぬき駅の連絡に、高速の駅を利用する時の停留所へ乗るであろうかも。
☆ ここや打留の水のあふれてゐる 山頭火
この結願寺での作。
秋のお遍路さんが目指す、大窪寺の山門が見える。
☆ かうして旅する日日の木の葉ふるふる 山頭火
☆ 暮れると寝て明けるよりあるく山また山 山頭火
☆ 秋ふかみゆく笈もぴったり身について 山頭火
山頭火、まさにこの季節のさぬき路での句である。
この立札は、丁石を土佐の篤志家がこの地に寄贈をしたと書いている、
阿波まで二丁と標石に彫っている。
昔のお遍路さんは、このような丁石を道標とし、行程の励みにしたのであろう。
ちなみに結願寺の前の土産物店の丁石には「丁石」とのみ。
ここは、スタート地点でもありゴール地点でもある。
☆ しぐれて道しるべその字が読めない 山頭火
☆ 枇杷の花やぐみの花や早や泊りして 山頭火
そして、こんな句
☆ 泊めてくれない折りからの月が行に(廿六日夜)
さみしくて、来し方の自分を顧りみると、どんな想いであったろうか。
野宿はここ讃岐だけでない。お四国を巡る中、松山へ落ち着くまで幾夜も、、写真の整理をやりながら、山頭火の句集から、、、
🍒 身に沁むや古道に聞ける猿の声
🍒 接待にのど飴配りくれにけり
「接待」は秋の季語。山頭火を真似ての無季ではない。おそれ多い。素直に授かった句である。