こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
今回は、2012年麻布中入試問題で出題された規則性の問題を取り上げます。
問題は、
「ある規則に従った数の並びA、B、Cがあります。
A : 1,7,13,19,25,31,・・・・・・
B : 6,16,26,36,46,56,・・・・・・
C : 10,25,40,55,70,85,・・・・・・
以下の問いに答えなさい。
(1)AとBの数の並びには共通して現れる数はありません。その理由を書きなさい。
(2)BとCの数の並びには共通して現れる数はありません。その理由を書きなさい。
(3)次にA、B、Cの並びに現れる数を小さい順に並べた数の並びをDとします。ただし、同じ数は1つだけ書くことにします。
D : 1,6,7,10,13,16,19,25,26,・・・・・・
2012以下の数はDの中に何個ありますか。」
です。
早速、取り掛かりましょう。
nを非負整数とすると、A、B、Cの並びに現れる数はそれぞれ、
A : 6n+1
B : 10n+6
C : 15n+10
と表すことができます。
ここで、
A : 6n+1=2(3n)+1
B : 10n+6=2(5n+3)
と変形すると、3n、5n+3はどちらも整数なので、 Aは奇数、Bは偶数 です。
したがって、AとBの数の並びに共通して現れる数はありません。
次に、
B : 10n+6=5(2n+1)+1
C : 15n+10=5(3n+2)
と変形すると、2n+1、3n+2はどちらも整数なので、Bは5で割って1余る数、Cは5の倍数 です。
したがって、BとCの数の並びに共通して現われる数はありません。
続いて(3)です。
AとB、BとCに共通する数はないので、Dの数の個数は、
(Dの数の個数)=(Aの数の個数)+(Bの数の個数)+(Cの数の個数)-(AとCに共通する数の個数)
になります。
1以上2012以下のA、B、Cの数の個数は、
A : 1≦6n+1≦2012 → 0≦n≦335 → 336個
B : 1≦10n+6≦2012 → 0≦n≦200 → 201個
C : 1≦15n+10≦2012 → 0≦n≦133 → 134個
です。
また、AとCに共通する数をNとすると、Nは、
N=6m+1
=15k+10 (★)
と表すことができ、これを変形して、
6(m-4)+25=15(k-1)+25
6(m-4)=15(k-1)
2(m-4)=5(k-1)
とすると、2と5は互いに素なので、m-4は5の倍数になります。
つまり、
m-4=5p
m=5p+4
で、これを(★)に代入すると、
N=6(5p+4)+1
=30p+25
です。
したがって、1以上2012以下のAとCに共通する数の個数は、
1≦30p+25≦2012 → 0≦p≦66 → 67個
です。
以上から、
(Dの数の個数)=(Aの数の個数)+(Bの数の個数)+(Cの数の個数)-(AとCに共通する数の個数)
=336+201+134-67
=604(個)
で、これが答えです。
(3)は、倍数、公倍数の個数を計算するだけなので簡単な問題です。
今回は、2012年麻布中入試問題で出題された規則性の問題を取り上げます。
問題は、
「ある規則に従った数の並びA、B、Cがあります。
A : 1,7,13,19,25,31,・・・・・・
B : 6,16,26,36,46,56,・・・・・・
C : 10,25,40,55,70,85,・・・・・・
以下の問いに答えなさい。
(1)AとBの数の並びには共通して現れる数はありません。その理由を書きなさい。
(2)BとCの数の並びには共通して現れる数はありません。その理由を書きなさい。
(3)次にA、B、Cの並びに現れる数を小さい順に並べた数の並びをDとします。ただし、同じ数は1つだけ書くことにします。
D : 1,6,7,10,13,16,19,25,26,・・・・・・
2012以下の数はDの中に何個ありますか。」
です。
早速、取り掛かりましょう。
nを非負整数とすると、A、B、Cの並びに現れる数はそれぞれ、
A : 6n+1
B : 10n+6
C : 15n+10
と表すことができます。
ここで、
A : 6n+1=2(3n)+1
B : 10n+6=2(5n+3)
と変形すると、3n、5n+3はどちらも整数なので、 Aは奇数、Bは偶数 です。
したがって、AとBの数の並びに共通して現れる数はありません。
次に、
B : 10n+6=5(2n+1)+1
C : 15n+10=5(3n+2)
と変形すると、2n+1、3n+2はどちらも整数なので、Bは5で割って1余る数、Cは5の倍数 です。
したがって、BとCの数の並びに共通して現われる数はありません。
続いて(3)です。
AとB、BとCに共通する数はないので、Dの数の個数は、
(Dの数の個数)=(Aの数の個数)+(Bの数の個数)+(Cの数の個数)-(AとCに共通する数の個数)
になります。
1以上2012以下のA、B、Cの数の個数は、
A : 1≦6n+1≦2012 → 0≦n≦335 → 336個
B : 1≦10n+6≦2012 → 0≦n≦200 → 201個
C : 1≦15n+10≦2012 → 0≦n≦133 → 134個
です。
また、AとCに共通する数をNとすると、Nは、
N=6m+1
=15k+10 (★)
と表すことができ、これを変形して、
6(m-4)+25=15(k-1)+25
6(m-4)=15(k-1)
2(m-4)=5(k-1)
とすると、2と5は互いに素なので、m-4は5の倍数になります。
つまり、
m-4=5p
m=5p+4
で、これを(★)に代入すると、
N=6(5p+4)+1
=30p+25
です。
したがって、1以上2012以下のAとCに共通する数の個数は、
1≦30p+25≦2012 → 0≦p≦66 → 67個
です。
以上から、
(Dの数の個数)=(Aの数の個数)+(Bの数の個数)+(Cの数の個数)-(AとCに共通する数の個数)
=336+201+134-67
=604(個)
で、これが答えです。
(3)は、倍数、公倍数の個数を計算するだけなので簡単な問題です。