東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

規則性の問題(3)[麻布中]

2017-11-14 12:14:15 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2012年麻布中入試問題で出題された規則性の問題を取り上げます。

問題は、
「ある規則に従った数の並びA、B、Cがあります。

 A : 1,7,13,19,25,31,・・・・・・
 B : 6,16,26,36,46,56,・・・・・・
 C : 10,25,40,55,70,85,・・・・・・

以下の問いに答えなさい。
(1)AとBの数の並びには共通して現れる数はありません。その理由を書きなさい。
(2)BとCの数の並びには共通して現れる数はありません。その理由を書きなさい。
(3)次にA、B、Cの並びに現れる数を小さい順に並べた数の並びをDとします。ただし、同じ数は1つだけ書くことにします。

 D : 1,6,7,10,13,16,19,25,26,・・・・・・

2012以下の数はDの中に何個ありますか。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

nを非負整数とすると、A、B、Cの並びに現れる数はそれぞれ、
A : 6n+1
B : 10n+6
C : 15n+10
と表すことができます。

ここで、
A : 6n+1=2(3n)+1
B : 10n+6=2(5n+3)
と変形すると、3n、5n+3はどちらも整数なので、 Aは奇数、Bは偶数 です。

したがって、AとBの数の並びに共通して現れる数はありません。

次に、
B : 10n+6=5(2n+1)+1
C : 15n+10=5(3n+2)
と変形すると、2n+1、3n+2はどちらも整数なので、Bは5で割って1余る数、Cは5の倍数 です。

したがって、BとCの数の並びに共通して現われる数はありません。

続いて(3)です。

AとB、BとCに共通する数はないので、Dの数の個数は、
(Dの数の個数)=(Aの数の個数)+(Bの数の個数)+(Cの数の個数)-(AとCに共通する数の個数)
になります。

1以上2012以下のA、B、Cの数の個数は、
A : 1≦6n+1≦2012   → 0≦n≦335 → 336個
B : 1≦10n+6≦2012  → 0≦n≦200 → 201個
C : 1≦15n+10≦2012 → 0≦n≦133 → 134個
です。

また、AとCに共通する数をNとすると、Nは、
N=6m+1
 =15k+10    (★)
と表すことができ、これを変形して、
6(m-4)+25=15(k-1)+25
6(m-4)=15(k-1)
2(m-4)=5(k-1)
とすると、2と5は互いに素なので、m-4は5の倍数になります。

つまり、
m-4=5p
m=5p+4
で、これを(★)に代入すると、
N=6(5p+4)+1
 =30p+25
です。

したがって、1以上2012以下のAとCに共通する数の個数は、
1≦30p+25≦2012 → 0≦p≦66 → 67個
です。

以上から、
(Dの数の個数)=(Aの数の個数)+(Bの数の個数)+(Cの数の個数)-(AとCに共通する数の個数) 
        =336+201+134-67
        =604(個)
で、これが答えです。


(3)は、倍数、公倍数の個数を計算するだけなので簡単な問題です。

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