小さい時から父親を見て来たが、父はいつも周りの世話役的な存在だった。男らしく厳しいところがあった。侠客ではなかったが、そんな雰囲気を残している人だった。いつも明るく、ユーモアのある人だった。
対照的に母は内気でおとなしい優しい人だった。わたしは大人になるまで、親とは皆同じものだと思っていた。親を離れ社会に出て、初めて色々な親がいる事を知った。そこで改めて私は恵まれた素晴らしい両親の元に生れて来ている事を知った。いまごろ感謝している。
親は子供の幸せのために、わが身を惜しまない、子供は親が何時も気になる。これが当たり前の親子の関係だと思っていた。
しかし周りを見ると、そうではない事に気が付いた。親子であっても、仇同士のような親子もいるし子供を利用する親もいる。親を利用する子供もいる。
良く耳にすることは、尊敬できない親から生まれて来ている、と、血のつながりに悩んでいる人の多い事だ。
だが、それはあなたが反面教師的に学ぶ事があるか、または前世の強いつながりがあってそこに生れて来ている。親子であっても魂は別もの、親は親の魂、あなたは貴方の魂である。血ではない。
肉体はこの世に生れてくるための仮の衣装のようなもの、血にこだわることはない。
親の血と言う事に囚われる事無く、あなたは、あなたの魂を磨くことである。