昨夜、オンラインのニュース記事を読みながらため息をついている私に、夫が言った。

「トランプの記事、読むのはやめたら」

確かに私はいつも、トランプの記事を読みながら、怒ったりため息をついたりしている。

けれど、きのう私が読んでいたのは、トランプの記事ではなかった。

それは、シリアのアレッポについての記事だった。

普段、私はシリアの記事はほとんど読まない。

もう、内戦の現状があまりに悲しすぎて、読めないのだ。

しかし、昨日、アレッポ東部での停戦が発表され、これが終わりの見えないシリアの内戦に、何か新しいきっかけを作ることができるのだろうかと考えていた。




George Ourfalian / AFP - Getty Images


が、きょうになって、市民の避難と反体制派戦闘員の撤退は行われず、また空爆が始まったことを知った。

アレッポでは、女性や子供を含む市民が殺害され、国連はシリア政府を非難している。

その後、新たな停戦が実施される予定で、反体制派の撤退も数時間後には始まると聞いたが、実際のところはわからない。

今晩、パリではアレッポの人々を支援するために、夜8時にエッフェル塔が消灯された。





また、パリやニューヨークでは、シリアのアサド政権や支援国のロシアに対する抗議デモも行われている。

5年前に始まったシリアの内戦は、時間がたつにつれ、アメリカ、ヨーロッパ、ロシア、イラン、サウジアラビアなど、さまざまな国の利権がからみ、ISISまでが入り込んで、国際化した国内紛争となっている。

あまりに複雑で、解決の糸口が見えない。

しかし、戦争で苦しむのは、いつも一般の人々。

シリアの人たちを助けるために、世界中がもっともっと声を上げるべきだと思う。



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