つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

白と黒と紅一点。~ 水墨画風(習作)。

2018年05月19日 20時59分23秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載・第八十三弾は、「水墨画風女性像(習作)」。

目に映る世界は様々な色に溢れている。
多々彩々なそれらが無くなると、想い描く色が豊かになる。
見る側の自由度が増す。
階調の数が減る事で奥行きが生まれ、対象の奥深くを覗ける気がする。
だから僕は「モノクローム」が好きだ。

白黒映画。
白黒写真。
水墨画。
どれも趣が深い。
取り分け墨の風合いと手仕事が醸し出す3つ目のそれは、実に雄弁だと思う。

濃淡、ぼかし、かすれ、にじみ、強弱。
写実・細密よりも、無駄をそぎ落とした単純で大胆な筆致。
余白を活かして生まれる広がり。
「描き切らない」からこそ値(あたい)がある。

今拙作は、白と黒の中に、一つだけ他の色を加えてみた。
紅一点が浮き立つように願っての試み。
皮膚が薄く、血が透けて見える唇に色が重なる瞬間は、何ともセクシーだ。


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