信州諏訪発気まぐれ親父のブログ

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ジャングル・ブック

2016-08-23 17:05:22 | 映画

ジャングルで黒ヒョウとオオカミに育てられた少年「モーグリ」が、一匹のトラとの出会いを通して壮大な冒険に身を投じると言うあらすじですが

まず驚かされたのが少年以外は動物と自然の風景の全てを創造した最先端CGに圧倒される。 うっそうと茂る木々の間から差し込む木漏れ日の温かさ。

光の透けた葉っぱ。風のゆらぎ。動物たちの豊かな表情や重量感、筋肉の動きに合わせてなびく体毛の流れ・・・これら、モーグリ以外のすべてがCGによる

作りものだなんて、とても信じられないし、改めて今のCG技術の進歩に脅かされます。 話はと言うと・・・

危険なジャングルでは、群れから外れること、『ジャングルの掟』に背くことは決して許されない。ジャングルで育った人間の子供は、水場で道具を使い、

水を飲もうとする。そんなモーグリを制止し、「道具を使うことなく他の動物と同じように水を飲め」と命じるオオカミの群れのボスがいた。

人間を恨む動物が現れ群れを去らなければならなくなるモーグリ、この映画はこのモーグリの成長譚であると同時に、『集団』と『個』の物語であった。

今作では、群れの一員は『こうあるべきだ』というジャングルの掟に対して、自由なクマの「バルー」が『掟?それはプロパガンダだよ』と言い切ってしまう。

このバルーに出会うことで、ずっと『人間らしさ』を隠していたモーグリは、集団の束縛から解放される一方で、主人公のピンチを救うのは、この『掟』

によって結束された『集団』の力でした。『集団』は『個』を縛るとともに、『個』を守る。この『掟』『ルール』を悪い物として描かない事が良かった。

そして、その答えは、『排他』から『共存』という結論に至るストーリーでしょう。ジャングルに自由が生まれ、個人が胸を張って生きることができる社会が

形成、それでも守るべき社会の規範は残り続ける。こうあるべきだという『らしさ』から脱却、姿・形に関係なく自由に生きて見ては?と言うメッセージでは? 

単純に楽しめ、良くも悪くも、期待を裏切らない予想通りの良作。★★★☆



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