“ FURLA DAY ” の “ メルセデス・ベンツ アート・スコープ 2015-2017 ” へ
原美術館で開催していた「FURLA DAY」を見てきました。
FURLA DAYとメルセデス・ベンツ アート・スコープ
FURLA DAYはイタリアブランドのフルラが行っているアート支援プロジェクト「FURLA アートパトロネージチャリティ」の一環で行われているアートイベントです。
FURLA DAY期間中に展示されている作品は、日本とドイツ間でアーティストを交換留学するプロジェクト「メルセデス・ベンツ アート・スコープ」の参加アーティストの作品。
泉太郎さん、メンヤ・ステヴェンソンさん 、佐藤時啓さんが交換留学をへて制作した作品などが展示されています。
泉太郎
三枚目の椅子とてもおもしろいですよね。
役に立たないオヤジでも、椅子になれば誰かの役にたつようになる。そんな感じの発想から生まれてきた作品だそうです。
ギャラリー内から外の庭をみてみると、木を支えているオヤジがいたりして面白かったです。
これは面白かった。
日本からドイツへの飛行機の移動から発想された作品。
飛行機の外はものすごいスピードで動いているのに、機内は静かで退屈。
同じ時間を過ごしているのに、外と中で時の流れが違う。
機内を再現したセットをつくり、日本からドイツへの飛行時間の12〜13時間を実際にビデオ出演者に過ごしてもらい、それを映像に収めた作品です。
長時間すごす中、あくびをしたり席を立ってトイレへいったりと、参加者が思い思いに時間をすごしく姿が収められているのですが…。
座席のモニターに流れる映画の字幕をよく見ると、映画に関係ない字幕が入る。
実は「トイレで屈伸をしてください」などの指示が参加者にでていて、映像の中の行動が演技なのかそれとも自然な行動なのかわからなくなる。
メンヤ・ステヴェンソン
この作品は何に見えますか?
これ、版画工房の作業机を「版」にしてすった作品なんです。
日本の工房へ見学に行ったときに見た作業机に刻まれている傷跡に伝統の時を感じ取ってうみだされた作品だそうです。
「メルセデス・ベンツ アート・スコープ」で交換留学をしたらからこその作品ですね。
こちらは「襟」です。
一枚目の写真の女性に出会って生まれた作品だそうです。
襟の裏にかかれたメッセージは、もし彼女の髪型が「おさげ」じゃなかったら見えていなかった。表ではなく裏にあるメッセージや、襟が見えるように「おさげ」にした彼女の「おくゆかしさ」からできた作品だそうです。
佐藤時啓
同じ場所でとられた写真で、左が1990年で右が2017年。
1〜2時間の時間を一枚に収めた作品で、時の流れと、そこにいるはずなのに写っていない何かを感じる作品です。
また、1990年には“パフォーマンスの写真”だったのが、時へて“写真は記録である”ということへ到達した2017年への変化や生をみることができます。
関連リンク
▶ FURLA
▶ 原美術館