竜人はご飯だったはずなのに7

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 経験的に次が最後の一発だなというのがわかったので、ちょっとお願いがあるんだけどと持ちかける。既に疲労が色濃く見え始めている相手は、それでも黙ってこちらを見つめてくるから、取り敢えずその内容を聞いてくれる気はあるらしい。
「元の姿のお前とヤリたい」
「ダメだ」
 端的に即答で拒否された。でももちろん食い下がる。
「今もちゃんと理性働いてるだろ。なんでダメ? どうせもう後一発で最後っつーか、それで薬も切れんじゃないの?」
「お前の体を気遣う余力がない」
「あー……もうだいぶ疲れてんもんなぁ」
 わかったらワガママ言うなとでも言いたそうに気怠げな顔で軽く頷き、つい先程何発目かわからない射精を終えたまま、萎えずに尻穴を穿つペニスでグッグッと奥を突いてくる。
「あ゛、ぁ゛あ゛っ、ま゛って、って」
「まだ何かあるのか」
 動きは止めてくれたが、同時に疲れの滲むため息も零された。相手からすれば、さっさと最後の一発を吐き終えて、眠りに落ちたいところなんだろう。
「俺が、動く」
「どういう意味だ?」
「騎乗位って言ってわかるか? あんたは上向きに寝っ転がってるだけでいい」
 考えてみたら、こちらは彼の精液を食って元気になるばかりなのだから、精も根も尽き果てるまで抱き続ける相手に、最後まで腰を振らせて頑張って貰う必要はないことに気付いた。毎回最後は疲れ切る相手を見ていたのに、自分で動こうという発想を今までしてこなかったのがいっそ不思議だ。
 とは言っても、騎乗位を思いついたのは、こちらの体を傷つける心配ばかりする相手と、どうすれば本来の姿の彼と繋がれるかを必死で考えてみた結果でしかないのだけど。
「あんた疲れてるなら丁度いいだろ」
 試させてと言ったら繋がるまま引き起こされて、逆に相手が後ろへ向かってゆっくりと倒れ込んでいく。
「これでいいのか」
「うん。いい。じゃ、動いて見るから、気持ちよく出来たてたら教えて」
 言葉通り、思いつくまま腰を動かしてみる。慣れきった体はなんの抵抗もなく、大きく腰を上下させれば、相手のペニスを喰みながらヌルヌルと扱いた。もちろん、自分で自分のイイ所に当てて、擦りあげるのも忘れない。
「あ、やべっ、めっちゃ楽しい」
 疲れた様子の相手を、こちらが動いて気持ち良くイかせてやるのが目的だったはずなのに、すぐさま夢中になって好き勝手腰を振り立てた。律儀に、気持ちがいい時は気持ちが良いと言ってくれる相手に、頷いて、あえてその動きを変えてしまう。数回繰り返せば、相手はちょっとムッとした顔をしだしたから、余計にそれが楽しくて嬉しい。
「思ったより、意地が悪いな」
「あんたはひたすら紳士だもんな。優しいばっかのセックスもいいけど、たまにはこーゆーのも楽しくない? てか俺は楽しい。で、焦らされるのってどう?」
「わかった。今度してやる。あと、焦らされ切る前には、こちらの判断で終わりにするぞ」
「なんでだよ。最後まで主導権握らせろよ」
「力の差を考えて煽ってくれ。お前が私の理性を切ってどうする」
「あー……」
 忘れてたなと言われて、素直にごめんと謝った。
「楽しそうに、お前が自分で気持ちよくなってる姿は、悪くない。焦らさずこちらがイクのに協力するなら、このままお前が主導権を握っていても構わないが?」
「わかった。もう焦らさない。だからさ、魔法、解いてよ」
 再度、元の姿に戻ってと頼めば、暫く待たされたあとで、絶対にこれ以上焦らさないと誓えるか問われた。もちろん、誓うと即答した。

続きました→

 
 
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