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「歩き続ければ、大丈夫。---アフリカで25万人の生活を変えた日本人起業家からの手紙 」佐藤 芳之

2017/11/16公開 更新
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歩き続ければ、大丈夫。---アフリカで25万人の生活を変えた日本人起業家からの手紙


【私の評価】★★★★☆(87点)


要約と感想レビュー

自分のやりたいことをやってみよう!

アフリカでマカダミアナッツを生産し、世界5位にまで成長させ、現在は、バイオ消臭・肥料事業をアフリカで展開している佐藤さんの一冊です。佐藤さんは、考えるまえに行動するタイプ。計画や計算は苦手ですが、チャレンジは得意だったのです。


まず、自分のやりたいことをやってみよう!というのが佐藤さんの持論です。だいたい新しいことの9割は失敗するのですから、数を撃つ必要があるのです。


著者の好きなのは「今日が人生最後の日だとしても、やりたいと思えることをやりなさい」ということです。やろうと思えば、やりたいことは何でもやれる。そういう恵まれた時代と場所にいる私たちは、この日を全力で生きてほしいというのが著者の願いなのです。


そしてやりたいことであれば、障害が起こったとしても大きな問題ではありません。自分のやりたいビジョンを実現するためのプロセスの一部、ドラマなのです。それを乗り越えた向こうに成功があるのです。さらにそれが人のため、地域のためになるのであれば、さらにやる気が出るというものでしょう


人間には、考えてから走り出すタイプと、走りだしてから考えるタイプ、大きくわけて二種類います。私は完全に後者で、頭で考えるよりも足が先に出てしまいます(p62)

人生はドラマ

ただ、実際には何に情熱を傾けて生きるかは、簡単に見つかるものではありません。漠然とした欲求でいいので、自分の感情を把握して、キラキラした心の動きを集めていけばいいというのです。


著者はケニアでナッツの栽培方法を変えてしまいました。それまで、ナッツ農場では奴隷のように安い賃金で人を働かせていましたが、自分で自分の木を育て、その実を売って現金収入を得られるシステムに変えたのです。紅茶農場やコーヒー農場の農民は殴られたり打たれたりしながら奴隷のように働いていますが、著者の農場では農民一人ひとりが木を所有し、栽培して実を収穫し、農民の表情は、いきいきしているという。


「大変なことなんて、まったくなかった」・・自分が前に進むためにやっていることがつらいはずがないのです。本当にやりたいと思えば、いくら大変なことがあっても人はやり抜きます。「大変」「つらい」と感じるのは、本当にやりたいことをやっていないからではないでしょうか(p133)

やってみなはれ

若い人へのアドバイスは、「やってみなはれ」です。やってみないと分からない。やって合わないなら辞めればよい。そして次のステップに進めばよいのです。


・私が若い人に伝えるアドバイスも、やっぱり「やってみなはれ」なのです。失敗するとわかっていても、やらないよりやったほうがいい。自分自身の経験からしても、そう思うからです(p35)


佐藤さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・みなさんは今、やりたいことをやっていますか?(p3)


・私は「夢」という言葉が好きではありません。ふわふわとしていて「今日の行動」につながらないイメージがあるからです(p4)


・燃える情熱より、消えない情熱(p6)


・苗を地面に植え、そこからナッツの実が収穫できるようになるまで最低七年かかります(p8)


・英語に「Be somebody, not nobody.」という表現があります・・小粒でもまわりから「アイツ、なかなかやるじゃないか」と思われるような人物になりなさい。そういうニュアンスのある言いかたです(p26)


・大きな夢を叶えようとすれば、必ず壁にぶち当たります・・不安なんて、ないようがいい。不安がない状態こそ、幸せ。そう思うかもしれませんが、実際のところ、不安がないという状況はつまらないものです(p44)


・自分でも、本当に不思議だなあと感じるのですが、とにかく走り続けていれば、しかるべきタイミングでしかるべき人があらわれて力になってくれます(p70)


・人は誰でも、自分のやりたいようにやりたいものです・・そして、やりたいことをやっている時に人は才能をフルに発揮させ、倍々のスピードで成長していきます(p110)


・何か新しいことにチャレンジしたら、九割くらいは失敗します。物事の成功率とは、そのくらいのものです(p146)


・アフリカから母に宛てた昔の手紙に、私はこんなふうに書いたそうです。「10代は身体を鍛える、20代も身体を鍛える。30代は社会の人間として形をつくる。40代は夢中で仕事をする。50代は仕事を拡大する。60代は新しい仕事を始める」(p184)


・子供の頃、いつも両親からいわれていたのは、とにかく我慢をすること、コツコツやっていれば必ず報われることの二つ。いわゆる東北人気質なのかもしれません(p211)


・本当に海外で活躍する人は国民全体の3~5%もいれば十分。あとは国内で「内向き」に生きていても国は回っていきます。アメリカにしても本物の「グローバル人材」はそのくらいしかいないでしょう(p226)


・人の価値とは、自分が口にした言葉で、自分の行動を縛ることができるかどうかです。言葉は風ですから、口にしたままでは消えてしまいます。これを目に見える物、手で触れられる物に変えられるか。そこが人としての高潔さ、誠実さだと思うのです(p230)


▼引用は下記の書籍からです。
歩き続ければ、大丈夫。---アフリカで25万人の生活を変えた日本人起業家からの手紙
佐藤 芳之
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★☆(87点)


目次

序章 「何かやりたい」から始めよう
第1章 考える前に走りだそう
第2章 やりたいことを形にしよう
第3章 消えない情熱を持ち続けよう
第4章 シンプルに生きよう
第5章 「本物」であり続けよう
終章 最後はやるか、やらないか


著者経歴

佐藤芳之(さとう よしゆき)・・・ケニア・ナッツ・カンパニー創業者、オーガニック・ソリューションズ代表取締役社長。株式会社ニダフジャパン代表取締役会長。1939年生まれ。宮城県志津川町(現・南三陸町)で幼少期をすごす。1963年、東京外国語大学インド・パキスタン語学科を卒業後、日本人初の留学生としてガーナ大学で学び、修了後はケニア・東レ・ミルズに現地職員として入社。31歳で退職し妻子を連れて日本に一時帰国。32歳で単身ケニアに戻り、鉛筆工場、製材工場、ビニールシート工場など、小規模なビジネスを次々と立ち上げ、うち一つを最終的にケニア・ナッツ・カンパニーとして世界5大マカダミアナッツ・カンパニーに成長させる


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