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スギ花粉米 遺伝子組み換えで作成

2017-04-26 10:40:51 | 自然
農研機構などが遺伝子組み換え技術で開発した、スギ花粉米の研究が進んでいるようです。

決まった量を一定期間食べると、花粉症が改善されるとして実用化を視野に臨床研究に着手しているようです。

花粉症といってもスギ花粉自身が抗原となるわけではなく、それに含まれる微量の抗原タンパク質がアレルゲンですので、それをコメの中に微量含むようなコメを作成したわけです。このスギ花粉米を一定期間食べると、花粉症を引き起こすアレルゲンを外敵と認識しなくなり、症状が軽減されるようです。

農研機構などがマウスとニホンザルで安全性を試験し、2012,13年度に臨床研究でこれ自身にアレルギー反応など有害事象が起こらないことを確認しました。また花粉症患者が20週間毎日このご飯80グラムを食べた結果、スギ花粉飛来期にも症状が軽減したとしています。

このスギ花粉米を食べることは、花粉症の治療法である舌下免疫療法より効果が早く、副作用もないようです。

しかしこのスギ花粉米が遺伝子組み換え食品であることが問題となっているようです。遺伝子組み換え食品について、まだ安全かという議論が続いているのは驚きでした。日本では遺伝子組み換え植物の栽培は認められていませんので、国産品は安全であるという神話ができているかもしれません。

世界で見れば多くの食品が遺伝子組み換えによって生産され、非常に多くの人が食べているのが現状でしょう。それでも特に問題が起きていないということは、安全性が証明されており、日本でも問題は無くなっていると思っていました。

それが消費者連盟などは、「議論が進まないまま進み、消費者に一方的に押し付けられる」といった意見が出ているようです。日本では遺伝子組み換え植物の栽培には認可も必要で、隔離された圃場でのみ生産できるとなっています。ですから農研機構などは、山間地や離島などの条件不利値の農業振興策と考えているようです。

しかしせっかく花粉症の低減の可能性のある方法を、こういった遺伝子組み換え食品だからといった議論で反対するのは半ば感情論のようなもので、全く科学的ではないと思われます。農林水産省の研究会ではこの花粉米は、日本人のために日本の技術で作ったものであり、国民の理解を得られるのではというような意見もあるようです。

花粉米については、これから民間病院などで臨床研究に着手するようですが、変な妨害などなく順調に進むことを祈っています。

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