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血圧サージの身近なリスク

2017-11-02 10:42:01 | 健康・医療
1日のあるタイミングだけ血圧が異常な上昇・下降を繰り返し、血管にダメージを与える状態が、最近の研究で注目されています。

最近のNHKの番組でこれを取り上げていました。一過性の血圧の変動が高波(サージ)のように繰り返される、これを血圧サージと呼んでいます。高血圧の人はもちろん、血圧が正常な人にも発生し気付かないうちに脳卒中や心臓病などのリスクを高めることが分かってきたようです。

この番組で紹介された39歳の男性は、食後お酒を飲んでいると異変を感じ、1時間半ぐらい寝て起きたらもう足がもつれて動かなくなったようです。典型的な脳卒中でしたが、病院に着いた時は意識もなかったのですが、幸い意識は戻ったものの軽い後遺症が残りました。

一般に脳卒中は、高血圧や高血糖などが原因で起こるとされていますが、この男性は発症直前に医療機関で血圧測定や採血などの検査を受け値はすべて正常でした。

そこで特殊な血圧計を使って普段は調べない、寝ている間の血圧を詳しく検査しました。本来なら睡眠中は120程度まで下がっているはずの血圧が、急激に上がっている時間帯があることが分かりました。この男性は眠っている間200近くまで上昇することがあり、睡眠のたびに繰り返されたこの血圧の急激な変動が、脳卒中を起こした原因と考えられたわけです。

このように血圧サージは血管に負担がかかり、命にかかわる病気のリスクが高まることが分かってきました。

全国の2万1000人以上を調査したデータでは、高血圧の人は正常な人の1.4倍ほど脳卒中や心臓病などの病気になりやすいのですが、血圧サージを疑われる人の場合リスクは2.5倍まで上昇し、さらに高血圧でかつ血圧サージが疑われる人の場合、リスクは4倍近くまで上がると言います。

血圧サージはなぜ起こるのかについては、血圧をつかさどる「交感神経」の働きがカギを握っているようです。交感神経の働きが何らかの要因で過敏になると、朝に必要以上に血圧が上昇したり、休むべき夜に上がってしまったりして血圧サージが生み出されるとしています。

この要因としては、飲酒、塩分の多い食事、喫煙、不眠、ストレスなどがあります。この血圧サージは、本人が気が付かないことが問題としていますが、分かった場合の対処法はよく分かりませんでした。

私の家には使っていなかったのですが、電池式の血圧計がありますので、朝起きたときなど測定してみようかとも思っています。この番組でも朝起きて1時間以内に2回測定し、平均値を記録しこれを5日続けることを奨励していました。

血圧というのは身体の生命活動そのものですので、思い出したときに血圧測定などするのも良いのかもしれません。


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