はじめにー谷真館デジタルOPENのご挨拶を兼ねてー

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デジカメって・・


「アマチュアがプロ並みに撮れる」
というのがウリ
だそうだ

ところが・・

パシャパシャ撮って
不要なものを消していく・・

これって
”写真”なのかね?

写真とは
自然や造形物と写真家の
一瞬の出会いなんだ

二度と訪れることのない
一瞬の出会いなんだ


昔、そこそこ撮れていた
写真家が
デジカメを手にした瞬間から
腕はひたすら下降を始め

やがて

プロだった写真家が、アマチュア以下に

「プロがアマチュア以下に撮れる」
って・・

はあ、ため息・・

例えば
この写真
二流のカメラマンさんみたくデータや撮影箇所など記さないけど
昔、陰陽師 安倍晴明が
牛車に揺られてはるばる訪れ
瓜を流し
京に雨を降らせた
日本海の寺

機材はPentax67 レンズは・・絞り値は・・シャッター速度は・・
FilmはFUJI crome velvia Professional 220
三脚はManfrotto
被写界深度を最高に高めるため
最小絞り値に設定
手前の岩にピントを合わせた
構図を何度もFINDERで確認
三脚の位置、カメラ位置を変え
水流を絹のように描写するためNDフィルターをかまし
レリーズを親指で押す・・
まず、30秒後に親指を離す
「バシャン!!」
ペンタ67のシャッター音をご存知か?
凄まじい音がする
手持ちだと
よほど高速で撮影しない限り
手ブレする
FINDERを右目で塞いでおかないといけない
余分な光がFINDERから入り込むのを遮らねばならない
ペンタ67のシャッター速度は
1秒までしか設定がない
だから、ミノルタ反射光式露光計は使えない
川の向こうに周れない以上
入射光式露光計もダメ
だから
心の中で
30秒を数え
レリーズボタンを離す

「バシャン!!」
次に45秒、60秒を2度、75秒、90秒を2度、125秒、180秒を2度

撮影終了

リバーサルフィルムは
1本1本微妙に露光感度が異なるから
前後1/3、2/3絞りは
最低押さえておく必要がある
そして、220ロールでペンタ67で撮れるのは
わずか10ショットのみ

カメラを三脚から慎重に取り外し
FILMを手動で巻き戻し
裏蓋を開け
白いシール部分を舐め
ポケットに収める

これで
本当の撮影終了
撮影ポイントを決めてから
10分かかった
もちろん、速い方だ

さて、この撮影済みFILM
帰って
指定のプロラボ、指定のラボ技師に預けることになるのだが
(ラボごと、技師ごとにFILMの現像、紙焼きともに発色が異なる
 銀塩は化学製品だから)

この時点で
ポジの出来上がりを
100%予想できなければ
プロでは、ない

さて
下はラボから受け取った、10枚のフィルムのうち
適正露出と写真家の僕が判断した(現像技術者は撮影現場に立ち会っていないから)ものを
CANONのフラットベットスキャナで読み取り
Macに取り込み
Photoshopで色温度やコントラストなどを調整して
アップしたものだ

このデジタルフォトではわからないが
全紙にプリントすれば
中央右奥の立て看板の文字が
はっきりと読み取ることができる

デジカメでは
絶対に訪れることのできない世界・・
モザイクの集合である
デジタル写真とは
全く次元が異なる・・

それでも
このデジタル写真の中に

1分間の
水流の流れ

その、風に揺れる草木、苔
水の音、風の声、小鳥の歌声・・

すべてが凝縮されているのをお分かりか?

真の写真家は
自分の写真を見直した時

露出値、シャッター速度はもちろんの事
撮影時のおおよその時間、太陽の位置、風向きとその強さ・・
すべての撮影データを心の中に
蘇らせることができる

それが
プロの写真家というものだ

かつてのビッグネームの写真家は
すべて
それが出来た


それができるのは・・
e0370060_08135840.jpg
この紙焼き
全紙大にプリントしたものは
日本一の中古カメラ店
大阪北浜の
ハマムラカメラ

展示してある
ご興味がおありなら
ぜひ
足を運んでください
ハマムラカメラには
何千と
カメラやレンズ、三脚、カメラバッグやパーツなどが
所狭しと置かれている

写真家のパラダイスだよ

ハマムラカメラ
541-0041
大阪市中央区北浜2−6−6
クリスタルタワービル2F
06−6231−6112
06−6201−3408
月〜金 11:00〜18:00
浜村社長まで

僕は
僕のポジフィルムを
浜村社長に預け
選んでもらい
選び、専門のプロラボ技術者に依頼
全国に不開くフォトギャラリー(まずは大阪に8箇所)
谷真館
で展示、販売する

詳細は
後日

では
全世界の
カメラマンよ

御機嫌よう

こころをこめてshig/谷田茂
 
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