暴走の獅子神皓の前に犬屋敷が立ち塞がる!!

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やっと大きく話が展開した「いぬやしき」7巻です。6巻で追い詰められて対日本の戦争を開始した獅子神皓、7巻ではその戦争が一方的に開始されます。そう、それはさながら「GANTZ」の和泉が実行した新宿大虐殺のように。というか圧倒的にそれを越えているんだけれども。

そして立ち塞がったのが同じ機械になっている犬屋敷なわけですよ。こういう展開になるのはわかっていたけれど、ここまで明確に勧善懲悪が分かれてるのはすがすがしいくらいに気持ちが良い。何よりも善たる、主人公サイドである人物がかつては余命宣告された、うだつの上がらない初老のおやじであり、それに対するのががむしゃらに世の中を憎むイケメン若者というのがいいですねえ。


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両者とも不意に手にしてしまったこの力。その使い方次第で、いかようにもなってしまう能力。作中でも「神と悪魔の戦い」と表現されていますが、まさしくその通りで、その力をどういった方向で使うかによってここまで立場が変わるものなのかということを考えさせられます。

獅子神皓は登場時こそ最初から頭イッちゃってる系でしたが、そこからここまでの展開自体は意外とありがちな思考回路です。(やり方が完全に自己中なので当然の帰結ではあるのだが)

それに対して、家族からもうとまれることが多く、会社でもうだつが上がらず、それでも家族のためにと頑張って来たにも拘らず余命宣告を受けて絶望していたところに降りかかった天恵。これを天恵と言ってもいいのかどうかは憚られるところですが、それを人の為として振舞うことにした犬屋敷おじさん。

ここまで長かったけれども、ようやく両者の思想、両者の思いが交わるわけです。いやあ、楽しくなってきた。これは次巻も楽しみですなあ!


6巻の感想はこちら (いぬやしき 6巻 - 獅子神皓 VS 日本 戦争勃発!)

眠気覚め度 ☆☆☆☆