「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)案に関する意見募集の実施結果について」が出てますよ

事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)案に関する意見募集の実施結果について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=620217001&Mode=2

最近のイケイケ投資家による、高圧まがいな低圧の脱法ソーラーがうらやまけしからんから取り締まってれな雰囲気がプンプンする、かなりやっつけ仕事臭い取り締まるためのガイドライン案でありましたが、意見募集の結果が出ています。

なっとくしているのだかどうなのかよくわからないお上の某「なっとく!」の新着情報ではどーんと、豪華5本立てでお知らせが出ています。

「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)案」に関するパブリックコメントの結果を公表しました(資源エネルギー庁)
「事業計画策定ガイドライン(中小水力発電)案」に関するパブリックコメントの結果を公表しました(資源エネルギー庁)
「事業計画策定ガイドライン(バイオマス発電)案」に関するパブリックコメントの結果を公表しました(資源エネルギー庁)
「事業計画策定ガイドライン(風力発電)案」に関するパブリックコメントの結果を公表しました(資源エネルギー庁)
「事業計画策定ガイドライン(地熱発電)案」に関するパブリックコメントの結果を公表しました(資源エネルギー庁)

昨今、改正FIT法で盛り上がってはいるわけですが、そっちのほうはあまり無茶なことをやっていない方々であれば、接続契約済みのものは粛々とやることをやって出すものを出せばいいのでありまして、これからのものも所定の手続きでこれも粛々とでよいわけであります。

事業計画に恐れをなしている方も多かったようではありますが、予想どおり、事業計画については案外あっさりでありました。素人さんとか、イケイケで計画なんてろくにしてませーんな輩がたくさんいる中、くそめんどくさい山ほど書類を出させても、出された以上はお上はそれなりに対応しなきゃいけないわけでありまして、お上としてはそんなもんやってられるかになるわけであります。あとは真面目なふりをした人にネチネチと細かいことを質問されてブログのネタにされてもこれもまたお上は大変であります。どこのブログとはいいませんけれども。

ということで、事業計画については「やります、はいはいとチェックして、署名してポンでおしまいですよ」「お上だってひまじゃないんだし」「そのかわり問題が後で見つかったら、あなたやりますって計画だしたじゃないと言われますよ」と、一部の方には当ブログ主の予想をお伝えしていたのですが、当たってよかったです。

さて、事業計画よりも、ガイドラインであります。気になるのはこのガイドラインの案では具体的な記述がなかった事項について、具体的にどのような要求事項が出てくるかであります。きっとだれかがコメントしてくれるだろうなあと思っていたら、しっかりコメントをしてくださっている方がいました、ありがたいことであります。

以下、お上が示されているありがたい「考え方」の中で押さえておきたいと当ブログ主が思ったところであります。

遵守事項として記載されていることを実施していない場合は、指導・助言、改善命令、認定取消しの対象となります。推奨事項として記載されているものについては、それを実施せずに特に悪質な事業を行っていることが認められる場合には、指導・助言等の対象となる可能性があります。

本ガイドラインにおいて遵守事項となっている項目については、改正後のFIT法の認定基準に基づいているため、改正法の施行日以降に、全ての認定事業者及び認定申請を行っている者がその遵守義務を負うこととなります。旧制度で認定を取得した事業者については、改正後のFIT法に基づく認定を受けたものとみなされた日から6ヶ月以内に提出することが求められる事業計画において、新しい認定基準、ひいては本ガイドラインに従って事業を行っていただくことに同意を求めてまいりますが、接続契約を締結していることもって改正後のFIT法に基づく認定を受けたものとみなされ、その時点で新しい認定基準が適用されるため、事業計画の提出はあくまで確認的なものと考えています。
標識の掲示や柵塀等の設置については、改正後のFIT法に基づく認定を受けたものとみなされた後1年間の猶予期間を設けております。

(環境に配慮した設計・配慮のあるパネル形態) 発電設備を設置する土地により状況が異なるため、関係法令による規定が存在しない場合は、個別の状況も勘案しながら、専門家に相談したり、日本工業規格等の規格及びこれらを解説した民間団体が作成したガイドラインや解説書等を参考にするなどにより、事業者の責任において防災や環境・景観保全が担保される設計を判断する必要があります。

現に安全対策がなされないまま事業に関係ない第三者が容易に発電設備に近づけるような状態になっている事例が多くあり、危害がおよぶおそれがあるのではないかとのご指摘を頂いています。したがって、柵塀等の設置により安全対策を十分に行うことを義務付けることとしています。具体的な柵塀等の設置方法については、発電設備が設置されている場所や条件等も異なるため、事業者の責任において安全対策として十分であるかを判断し、設置することが適当であると考えます。

撤去及び処分のための費用については、10kW未満太陽光を除く電源については調達価格算定時にも含まれており、事業者の責任においてその確保の方法を検討し備えるべきものであると考えております。このため、本年4月からの新制度では、事業終了後に適切な撤去及び処分を行うため、その実行に係る費用を想定した事業計画となっているかを確認しつつ、本ガイドラインに基づいて、撤去及び処分費用について、積立等の計画的な調達・手配を行うように促してまいります。

次に、特に気になった「ご意見」であります。いやー、配慮と称する過大な負担を求められて、相当苦労された事業者さんからの貴重なご意見でありましょう。俺達の電気代でウマウマしやがって、うらやまけしからん!的なやっかみでありましょうか。

太陽光発電設備の設置にあたっては、周辺住民から過大な要求がなされることがあるところ、「配慮」の意義が拡大解釈され、事業者に過大な負担を強いるか、事業者に少なくとも交渉の負担が加重されることとなることが懸念されるため、「地域住民に十分配慮して事業を実施するように努める」は削除するべき。

一般の周辺の住民だけではなく、先に隣でやっている他の事業者さんが過大な負担を求めてくるなんてケースもあるかもしれません。「うちのパネルに影がかかるような場所に一切電柱を建てるな」「そっちでケーブルが遠回り分は負担しろ、うちは一銭も出さん」「さもなくば影になる分を賠償しろ」とか。ああこわい。先にやってウマウマしているくせに、容量が空いているうちに安く連系しているくせにと言ってしまいたくもなりますね。

さて、話を戻しまして、その他ご意見の中にもなんといいますか、いろいろな立ち位置の方が熱く「ご意見」をされているようであります。いちおう真面目に回答をしないといけないお上としてはそれなりに大変であります。事実上の「スルー」みたいな回答も散見されますが。

何はともあれ、お上のうち再エネを推進するという建前になっているアソコには、いろいろと多方面から圧力があったり、K団連あたりからの上から目線の意見と称するものが送りつけられてきたりで、なかなか苦労もあるようであります。世の中の仕組みとはそういうものでありまして、せめて我々としては、てめーの金儲けのためだろと言われたらそのとおりではあるのではありますが、推進するという建前の当局を困らせることのないように、また、お上や近隣などなどとは揉めごとを起こさずに、でんこちゃんとも仲良く穏やかに平和に発電をしていきたいものであります。

■ お知らせ(1)
弊社の発電設備の発電量・過去の実績弊社発電設備の発電実績 から、ご覧いただけます。なお、「ねぎ」「えび 1号」では TIGO Energyにより DC側発電量のみを監視しておりますので、DC側発電量を実際の売電量(AC側)に換算される場合には0.9くらいをかけてください。

■■ お知らせ(2)
太陽光発電の設備の設計や購入に関するご相談をいただくことがときどきあります。技術的なご相談はお受けできることもありますが、特定の案件に関するご質問で検討・回答に時間がかかるようなものをタダでいくらでもというわけにはいかないことはご理解ください。ブログのネタにできるような一般的なご質問は結構お答えできるかもしれません。また、業者さん(メーカーさん・施工業者さん・販売業者さんなど)の信用状態に関するご相談はいただきましても回答することはできません。「民間企業の寿命は案外短い」「この業界はいわゆる太陽光バブルで新参者がたくさんいてそういう業界・業者さんはだいたい(中略)」ということを念頭において、ご自身のご判断で取引業者さんをご選定ください。信販審査通ってもアレ、公庫の融資審査通ってもまたアレ、こっそり見積もりの金額を上げられたり、こっちが発注しますといってから1割近くも値段を上げられたり、インターネットがつながらない状態で遠隔監視システムを中途半端にそこに物理的に付けただけで(以下略)などなど、業者さん選びの引きの弱さは自信があります。そんなわけで業者さんの信用状態のことは当ブログ主は聞かないほうがいいと思います。ねぎソーラーの頃は恵まれていたんだなあとひしひしであります。

■■■ お知らせ(3)
最近、分譲物件のご購入に関するご相談を多くいただいております。利回りだけを見て検討されていると思われるケースが少なくないようでありますが、メーカーさんや業者さんがまともな根拠もなくシミュレーションをしていると思われる例(「実績」と言いながら近くに比較対象になっているべき設備が存在しないもの・明らかに発電量を多く盛りすぎと思われるもの・いわゆる過積載のいわゆるピークカットをシミュレーションでまともにやっていないもの)や、土地代が含まれていないのに土地付きとかなんじゃそりゃというものもあったりしますし、利回りを2倍近くに盛っている例もありました。シミュレーションやそれをもとにした想定利回りは「シミュレーションなので保障しません」でなんとでも言い逃れができるものではあります。イケイケなのか下請けに丸投げなのか担当者が勝手にやり放題なのか、結構いい加減な会社さんもこの業界には少なくないようであります。また、支払い条件(特に多額の前払いの要求・多額でなくても要注意ですが)にも十分ご注意ください。どうかみなさまにおかれましては、取引先選び・物件選びは自己責任という大前提のもと、利回りのみならず将来の収支をよくご検討の上、価格の適正さをご自身の責任において見極めてご判断をされますようお願い申し上げます。年度末だったり昨今の取り消し絡みだったりで、怪しい物件が出て来る可能性は高まっているわけでありますので、十二分にご注意ください。(大事なことなので何度でも書きます。)

■■■■ お知らせ(4)
次回の情報交換会は、この記事のとおり、3月22日(水曜日) 19:45からと決めさせていただきました。前回の謎のビール赤字への対策として、今回からビール大ジョッキについての規制を導入します。「2杯まで」ルールとさせていただきます。なお、「4杯飲む」と宣言を事前にされました方には弊社より特製領収書を差し上げますので、あとはお察しください。今回はなんとすでに7名様からご参加表明をいただいております。なんということでしょう。

■■■■■ お知らせ(5)

このあたりにもランキングのバナーを置いておきます。当ブログのような泡沫ブログではない、素晴らしいブログもたくさん参加されています。

にほんブログ村 環境ブログ 風力発電・太陽光発電へ 

コメント

タイトルとURLをコピーしました