さて、例のパブコメの締め切りまであと2週間ほどでありますが

この方面のクラスタの方々の夏をさらにホットにしてくれた例のこのパブコメの件でありますが、復習はパネル増量規制(と減量規制)とかがやってくる (4)あたりをご覧ください。

一部では過積載規制などと言われているようではありますがちょっとちがいます。過積載そのものが規制されようとしているわけではありません。ここで言葉の定義をお上の言葉を引用して確認しておきましょう。

太陽光発電所の太陽電池の出力がパワーコンディショナの出力を上回る(いわゆる「過積載」)
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/faq_bio_set.pdf の6ページ

「取得後に接続容量を変えずにパネルの枚数を増やす、いわゆる事後的な過積載」
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/fit_2017/faq.pdf の1-9

わかっている方は最初からわかっていると思いますが、今回のパブコメ対象の規制になっているのは「いわゆる事後的な過積載」であります。「いわゆる過積載」は規制対象ではありません。(ああややこしい。) Yahoo!JapanカードのJCBとYahoo!Japan JCBカードは別物くらいのややこしさであります。

くどいようですが、「いわゆる過積載」自体は規制の対象ではありません。なんとか課長も「むしろ好ましい」と言っています。スーパーでもエクストリームでもエキセントリックでもダブルでもトリプルでもクアドプルでもウンデカブルでもドデカプルでも、好きな容量で認定取得してくださいなであります、たぶん。認定取得後にパネル容量を増やす行為が今回検討されている規制の対象ということであります。「過積載規制」と発電事業者のようなものの方が言うのならまだしも、いちおう業者のようなものの方はきちんと「いわゆる事後的な過積載」と「いわゆる過積載」の区別はしておきたいものであります。

さて、親切な方がいろいろな方がいろいろと解説をしてくださっているようではありますが、当ブログ主的な解釈としては(合っているかどうかは知りませんが)、

  • 認定とったあとにパネルの容量を増やすにはうらやまけしからん (運転開始前でも運転開始後でもとにかく認定取得後なら)
  • だからパネル容量変えるならその発電設備の買取単価はその年のものに変更するぞ
  • だからパネル容量を大きめに申請して後で減らすのもけしからん
  • ただし「3kW未満の増量」「3%未満増量」「20%未満の減量」のいずれかなら買取単価は変更しないことにしてやる

がポイントでありますが、パネルの容量を増量したらその発電設備の買取単価がまるごとその年の値段に下げちゃうぞというのが乱暴すぎであると当ブログ主は思うわけであります。

「導入が急速に進んだ太陽光発電については、早期の自立化に軸足を置きつつ、コスト効率的な形での導入を進める仕組みを作る」とエネルギー白書2017にあったところですが、パネル容量の増量に関しては、増量上等、ただしパネル増量分の買取単価については、その費用と利益に見合うようなるように、設備全体の買取単価を調整するぞというのが「コスト効率的な形の導入」じゃねえのと思うわけであります。そこに土地が余っているからとか、パワコンの入力回路が余っているからとか、なんとかグランプリで刺激を受けたからとかいろいろと動機はあるとは思うわけですが、余っているものは活かすことが「コスト効率的」なわけでありまして、「コスト効率的な形」であれば導入どんどんしろよな、であってもらいたいものであります。

ところで、もともとは「安いパネルで金儲けするのがけしからん」が趣旨だったはずですから、40円とか36円とか32円あたりで今ごろ運転しているような、特に大口なみなさんこそ規制の対象じゃないの?という気もするんですが、そこらへんはなんとかのご意向とか忖度とか外圧とかもしかしたらもっとこわい人たちとかいろいろ出てくるでしょうし、だいたい急遽募集した用心棒係になるのかよくわからない弁では対応なんてできないから今まで通りどうぞごゆっくり、ということなのでありましょうか。

何はともあれ、新橋とか船橋あたりのなんとか代行センターとお上の微妙な連携プレーのお仕事っぷりで発電事業者みたいなもののみなさんなどなどがイライラしているところで、なんとか課長がインタビューで「公共の利益のためなら解釈の変更でも遡及でもなんでもやったるで」燃料をしこみ、イライラがこのクソ暑さも相まって膨張したところで、一気に改正案と称する改悪案を投下して着火をして・・・ということでありまして、お上におかれましては、電力会社さんとかお行儀のよい学者さんとか業界の一部だけを代表している高級会員制業界団体からの聞き取りだけではなく、チンピラのように声の大きな怒らせるとめんどくさいことになる裏ワザを探すのが好きそうなガラの悪いイケイケ発電事業者のようなものからも情報を収集したほうがいいんでないですかという気もするわけであります。

パブコメをされる方におかれましては、文句たらたらみたいなものを送っても数のカウントにしかなりませんから(ないよりマシですが)、どうせ送るならちょっとは理路整然としていて読みやすいものを送るようにいたしましょう。1,000文字までという制限がありますからちょいちょいちょいっとねりねりするときっとコンパクトにまとまりますよ。複数の意見なら分けて出すようにということのようでありますから、たくさん書いてもいいようでありますし。当ブログ主もいっちょ書いてみることにしましょう。

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