闇の旅人

世界の闇を股に掛け駆け回って
巡り廻る時代は頁を創り続ける
浸りたいだけの戯言が増え続け
鳴り止まない綺麗事のメロディ
錯覚に乱されて堕落に砕け散れ
闇黒に一つずつ灯りが消える中
分かり切った道に躓いてる人々
現実を拒む先には破滅しかない
世界は気分屋に移り顔を変えて
苦し紛れでも踏み出さなければ
止まって回るほど優しくはない
嘘か本当かの下らないゲームで
落日に醜態だけが転がっている
考えただけで解る現実に潰され
苦痛に壊れ恐怖に震え声が響く
雑では痛みを切り抜けられない
心算だけの多さに呆れ返る日々
冷え切った黒い雨が降り頻る中
研ぎ澄まされた精神で生き続け
真実なんて我楽多のように溢れ
理解の先に何があるかを知れば
何もかも美辞麗句に崩れそうだ
本当の孤独を知らない人々の中
数ある事は簡単に誰かが分かる
誰も何も解れない硬く冷たい壁
誰が悪いでも何が悪いでもない
悲しみの滲んだ夜が笑っている
誰も何も解る必要性すらもない
胡坐をかいた人々の沈黙の彼方
努力だけでは誰も何も応えない
自分が自分を甘く許せば終わる
知り尽くしている己に克つんだ
初めの一歩なくして事は進まず
許しを乞うより許しを報い掴め