脱力感。

日曜日、初めての声楽アマチュアコンクールに挑戦してきました。
予選なしの本選のみ。
持ち時間1人4分の一発勝負。
小さなコンクールですが…私にとっては大きな舞台。

300名入るホールで観客は…30名にも満たないような、そんな静かなコンクールですが、私にとって「人が聴いてくれる場」で歌えるなんて、なかなかないチャンスです。

結果は…参加賞。

当たり前ですけど、本人としては当然不満(笑)

学び始めて3年足らず。初チャレンジで何言ってんだ…って感じですが、でも、コンクールに出る以上、上を目指さないなんてありえない。
だって、コンクールは出来映えを競う場だから。
出る以上は頑張りたいと思うのは自然な心の動き。

とはいえ、まぁ、もちろん世の中はそんなに甘くないわけです。^_^;

前日の最後のレッスンではかなり身体を開いて歌えていたけど、結局本番では緊張のあまり浮き足立ち、呼吸も浅く、声は詰まってしまい…

「始まったら、歌い終わったところを気にする必要はない。失敗したと思っても、休符のたびに挽回するチャンスがくるのだから。」

そう言われていましたが、なかなか気を下におろして深く呼吸をしエネルギーを幅広く取った声を出すことができず…orz

そしてわかっていたことですが、4分には収まらず、最後のところはカット。(審査には影響しませんが、最後まで歌えないのは不完全燃焼ですねww)

でも、楽しかったです。

予選なしでいきなり舞台に立てることも幸せ。
いつもレッスンしてくれる先生が伴奏してくださることも幸せ。
そして今回、ヘアメイクはプロにお願いしました。

なんだろう…歌以外は完璧でした(苦笑)

そしてこの日のために、一曲にこれだけのエネルギーを掛ける楽しさ。

譜読みから始まって、暗譜して、意味を考え、伯爵夫人の気持ちを考え、モーツァルトの意図を考え、曲の流れと気持ちの変化を組み立てて「どう歌うか」「どう表現するか」まで行きつけたのは…私にとっては大きな進歩だったのではないだろうか。

発表会の時は歌を歌うことで精一杯で、その歌の意味とか、その人の気持ちとか(その時はムゼッタのアリアを歌いました)全くそこまで行き着かなかった。

でも、日曜日は違いました。

私は今、こんな気持ちを歌ってる、という意志みたいなものはありました。

ガチガチだったけど(笑)

初めてのコンクール。
楽屋でも学ぶことがたくさんありました。
とても狭い控え室だったのですが…他者を気遣うことなく、我が物顔で占領する人が少なからずいたこと。

舞台に上がる人としての品格(アマチュアとか関係なく)について考えさせられました。

会場に入ってから出るまでの立ち居振る舞い全て込みで考えなくちゃなぁ。と思わされました。

「その人の全てが歌に出る」

と、いつも言われています。

だから真摯にに取り組みたいと思います。

入賞にはほど遠かったけど、私にとってはdove sono は、とても大切な曲になりました。

コンクールは終わったけど、この曲はもっと大切に深めて行きたいです。

そして、一番嬉しかったのは先生から「よし、来年リベンジしよう。」と言っていただけたこと。

箸にも棒にもかからないような状態だったら、リベンジは許されなかったと思います(笑)

競って勝つために歌う…というよりも、そこに行き着くまでの自分の全てを舞台の上でもしっかり出したいので、来年また頑張ります。

どんな場所で歌っても、いつでもその時のベストが自然体の自分で出せるように、日々練習していきたいです。

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↑見た目だけは伯爵夫人に近づけただろうか?(笑)

この日に集中できるように息子を預かってくれた実家の母には大感謝。

歌に関しては比較的好意的な夫にも…まぁ、感謝(笑)

忘れた頃に、当日の歌の録音CDが届いて傷に塩を塗られるような気持ちになるんだろうなぁ…^_^;

歌は辛楽しい、ですね。