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村上ショージの師匠の死

村上ショージ(滝あきんど)の師匠、

 

 

 

滝あきらは生前

 

 

 

「村上よ、わしは親もおらん天涯孤独や。わしが死んだら玄界灘に巻きがっぱにくるんで捨ててくれ」

 

 

 

と言っていた。

 

 

91年、滝あきらの容態が悪化し、村上ショージは滝あきらを担いで病院へ運んだ。

 

 

 

病院は西川きよしが手配してくれて個室が与えられた。坂田利夫も尽力してくれた。

 

 

村上ショージは各方面に電話連絡に忙しく滝あきらの様子を見ることができなかった。

 

 

ようやくひと段落が付き、病室へ行ってみると滝あきらの親戚が物凄く大勢来ていた。

 

 

 

天涯孤独どころか幸せな一族だった。

 

 

 

滝あきらは大勢の親戚、大勢の芸人にみとられながら息を引き取った。 幸せな最期だった。
葬式には滝の友人である、さんまの師匠・笑福亭松之助が訪れた。
その時、松之助は気づいた。
滝あきらが長年、年齢を鯖読みしていたことを。
松之助は怒りのあまり、悲しさは吹き飛んだ。