障害の受容ということば | 向き不向きより前向き♪言語聴覚士かあこから感謝をこめて

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ST(言語聴覚士)として病院・施設・学校などでリハビリや訓練に長年携わっています。出会わせていただいてきた方々への感謝の心をこめて、日々思う事・考える事などを綴っていきます。
どなたかの「今」にお役に立てることがひとつでもあれば幸いです。

リハビリテーション関係の本などを読むと、
「障害の受容」という言葉が出てきます。

現場(脳外科病院)でのカンファレンスなどでも、
「この方は、まだ障害の受容が出来ていらっしゃらないから・・・」
というようなセリフが、スタッフから出ることがあります。
けっこう、あります。


「まだ、ご家族が障害を受け入れられていないから・・・」
というような言葉も、よくきかれます。




「受容って、そんなに簡単に出来るものか?
自分だって、自分の人生を受容できていないのに。
患者になったら、障害ごと受容しなきゃならないのか?」

・・・と、かつて、先輩言語聴覚士が話されました。

「人生を受容してます!って言える人が、一体どれだけいるんだろうね」

・・・とも。


私は、まだほんの若いリハビリセラピストや看護師さんが、
「障害の受容が出来ていない!」と、患者さんのことを言うのをきくと、
正直抵抗を感じます。

一体、どれだけの重みをもって、この言葉を使っているのかな?
と、思います。


現状に合わせた色々の具体的なこと

たとえば、車椅子であったり、
福祉サービスであったり、
・・・といったものの利用を受け入れていただく。

お身体の状態に応じた、今までとは異なる動作
・・・といったものを、身につけていただいたり、

そういう必要が出てくる場合は、よくあります。


そのことと、
障害の受容は、
イコールではないと考えています。



概念としての「障害の受容」を否定するわけでは決してありません。
すごいこと、尊いことだと思います。


障害を持つことになったご自分の今とこれからを
どうして、この方は、こんなに明るい笑顔で語られて、
日々のひとつひとつに取り組むことがお出来になるのだろう。

と、思わせて下さる患者様やご家族さまもいらっしゃいます。


嘆いて、泣いて、怒って、ふさぎ込み、
何年も怒り続けられる方もいらっしゃいます。

数年泣き続けられてから、
「笑うしかないって気づいちゃったから」
と、豪快な笑顔を見せて下さるようになった方もいらっしゃいます。

本当に。
色々な方がいらっしゃいます。





それでは、本日はこのあたりで。
最後までお読み下さりありがとうございました。 





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