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です。

これ、大東亜戦争直前にあった実話をもとに

戦争にいたる日本の社会を描いたドキュメンタリーです。


30代前半くらいの軍人を含む官僚や、

経済界の若きエリートを集めて作られた、

総力戦研究所という組織があった。

そこでは、その研究員に擬似政府を作らせて、

日米が、総力戦を行なった場合、

どのような結果になるか研究していた。



その結果は、

「日本必敗」、

その結論を昭和16年夏の段階で、出していた。


だから、日本は戦争を始める前、

昭和16年夏の段階で、

負けることは分かっていた。

にもかかわらず、無謀な戦争に突入していった。


結果、その研究所が出したシミュレーション通りの経過をたどり、

戦争に負けた。


つまり、日本人は、

戦争開始前の昭和16年夏の段階で戦争の成り行きを正確に予想できていた。

にも関わらず無謀な戦争に突入していくのを誰も止められなかった。


だから、（著者が明確に言っているわけではありませんが）

日本が負けたのは、昭和20年ではなく、

戦争に引きずり込まれた昭和16年である。

その辺を検証した書籍であります。


で、この研究所当時の日本とアメリカの軍事力、経済力

その他諸々の数字をあげて、

「日米が総力戦を行えば、日本必敗である。」

との結論に達しています。

でこれ、当時のエリートが出した結論なんだけど、

意外かもしれないけど

「数字に頼りすぎていないか？」

が僕の感想です。

この辺は、別記事で検討しょうと思います。


また、戦争に負けた後の日本人の対応もまとめています。

特に、東京裁判での、

日本人被告と裁判官のやりとりなんかもまとめているんだけど、

それ読むと、どう考えても日本人被告の言っていることに説得力がある。


「そんなこと言われちゃ、戦うしかなかった。」、

「圧倒的な世論の中、無茶と分かっていても、戦争を防ぐのは不可能であった。」

である。


東京裁判の結論って、簡単に言ってしまうと

「暴走した軍部が無謀な侵略戦争を行なった。国民は騙されただけ。

だから、国民は無罪。軍部特に、東條英機は死刑。」

が、結論なんだけど、

客観的にみれば、先の話

「圧倒的な世論の中、無茶と分かっていても、戦争を防ぐのは不可能であった。」

が事実。

そういう結論になっている。


つまり、東條英機は、

民意に従い忠実に戦争を遂行したのであり、

その行動はお役所仕事であり、官僚の行動であった。

とのこと。


で、そう言う東條英機に、

「じゃあ、お前に責任がないなら、責任者は天皇なの？」

と、せまる形で、忠臣であった彼に、

「責任は私にあります。」

と無理やり認めさせた。


そんな感じかな。


もうちょっと分析しょうと思うけど、

長くなりそうなんで、続きは次回以降で。

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