癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

母の友人と電話で話した。
40分くらい話しただろうか・・・
母とは昔からの友人で
中学生時代は3年間同じクラスだったそうだ。

母が他界する3日前、母が再入院する前日、
その友人は母の携帯に電話を掛けてきた。
虫の知らせか、第六感か、偶然か、
会話するのもギリギリの状態だった。

なので、私としても思い入れのある母の友人だ。
今回久しぶりに声を聞くことが出来た。

元気そうで、声にも張りがあった。
母の事がとにかく大好きで、
中学時代は毎日のように一緒にいたらしい。

昔から、中学時代の話になると会話が尽きないようで、
2時間でも3時間でもずっとずっと話し続けていられるそうだ。

今回の電話でも、電話口でずっとひたすらしゃべり続けていた。
途切れることなく、次から次へと話題が尽きない。
声からも楽しさが伝わってきた。

8割以上は、母の友人がしゃべり続けていた。
楽しそうに、楽しそうに、いろんな母の事を教えてくれた。
知らないことだらけだったが、聞いているこっちも楽しくなった。

母の仏壇の前で、母の友人と話した。
・・・そんな日を想像したことはない。
会話中、母が聞いてくれてればいいなと何度も思った。
母の代わりに聞いているのだと・・・
母が出来ないことを・・・。

そんなことを考えながら話をしていると
涙が零れそうななった。

でも、電話口で楽しそうに話し続ける母の友人を思い浮かべると
到底泣くことは出来なかった・・・。

お陰様で、母の昔話を楽しく聞くことが出来た。
長電話になってしまってごめんなさい、と伝えると
逆にお礼を言われた。
久しぶりに母の話をすることが出来て楽しかった・・・と。
例え社交辞令だったとしても、嬉しい一言だった。

きっとそばで母も聞いてくれていた筈だ。
母は共に笑ってくれただろうか・・・？！

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