癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

満面の笑み・・・とまでは行かないが、
父に笑顔が戻ったことが嬉しかった。

未だにベッドの上。
食事の時だけは車椅子に移動できる。
食事の時間が楽しみな父にとって、
ベッドの上での食事よりも
（車）椅子に座って食べる方が美味しく食べれる。

今日現在で、父は水を飲めない。
お茶も、大好きなコーヒーも、
ポカリスエットも・・・
すべての水分にはとろみをつけなければ
与えることを許されない。

父はずっと我慢してくれている。
イライラもするだろう。

それでも、今日久しぶりに父が笑った。
面会に行った瞬間、私の顔を見て笑顔を見せるなんて
本当に久しぶりのことだ。
痩せこけた顔、やせ細った身体、
不安材料は残るが、笑顔は嬉しかった。


食べられる量は以前の2/3の量に留まっているから
常にお腹が空いている状態。
私が顔を出せば、食べたいというジェスチャーをしてくる。
そうやって急かす態度にも可愛げが出てきたようにも見て取れた今日。

目には見えないが、父の体力は少しづつ回復しているのかもしれない。
そう思うことが出来た。

一時は入院するかしないかという瀬戸際まで追い込まれた父。
事後談では、入院した方が良いのでは・・・という声も上がっていたらしい。
結果として、大事には至らなかったというだけの事かもしれない。

安心材料が増える一方で、引き続き監視が必要とされていることに
変わりはない。
今は、ひとまず安心・・・という状態なのだろう。
ただ、父の笑顔がその安心感を倍増させてくれた。


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