人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

リチャード・パンチャス+サラ・チャン+アジアユースオーケストラでシベリウス「ヴァイオリン協奏曲」,ベートーヴェン「交響曲第7番」他を聴く / 東京オペラシティ文化財団に場内アナウンスで要望を出す

2017年08月03日 07時58分39秒 | 日記

3日(木).わが家に来てから今日で1037日目を迎え,ティラーソン米国務長官が1日 国務省で会見し,「米国は北朝鮮の敵でも脅威でもない」と語り,北朝鮮の金正恩体制の崩壊や転覆を目指さない姿勢を強調した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                トランプ政権の動向を見ると 北朝鮮の体制崩壊以前に米国が自滅しそうじゃね?

 

                                           

 

昨日,夕食に千葉県勝浦市在住の大学時代の友人S君が送ってくれたカマスを塩焼きにし,イカをバター焼きにしました   あとは「生野菜とツナのサラダ」「マグロの山掛け」です   持つべきものは友だちです

 

     

 

                                           

 

1日(火)午後3時からミューザ川崎での読売日響のコンサートに続き,午後7時から東京オペラシティコンサートホールで「アジアユースオーケストラ日本公演」(第2日目)を聴きました   プログラムは①リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」,②シベリウス「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」,③ベートーヴェン「交響曲第7番イ長調」です   ②のヴァイオリン独奏はサラ・チャン,指揮はAYO芸術監督リチャード・パンチャスです

アジアユースオーケストラ(AYO)は,アジア諸国で厳しいオーディションによって選ばれた109名の若手音楽家から構成される臨時編成オーケストラです   毎年夏の6週間,リハーサル・キャンプと演奏ツアーを行っています.今年は「香港特別行政区設立20周年」を記念してアジア諸国に限らずアメリカ,ヨーロッパも含めたワールド・ツアーを組んでいます 

指揮者のリチャード・パンチャスは,1987年にユーディ・メニューインとともにAYOを設立し,1990年のツアーコンサート以来 芸術監督兼指揮者を務めています

 

     

 

自席は前日と同じ1階5列11番,センターブロック前から3列目の左通路側席です.会場は前日よりも入っているように思います

109人のメンバーがステージ狭しと入場し配置に着きます   コントラバスとチェロを左サイドに置き ヴァイオリン・セクションを左右に分ける対向配置をとります   前日の公演で入場しにくかったのか,コンマスと指揮者は舞台右サイドから入ります.コンマスは前日と同じ女性です.この時点では彼女を含めた全員の国籍は分かりません

指揮者のパンチャスが登場,指揮台に上がります.例年彼は白の上下の衣装ですが,この日は黒でした   彼のタクトで1曲目 リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」が開始されます   分厚い弦楽器の風圧が押し寄せてきます   エネルギーに満ちた迫力に圧倒されます.ホルン,オーボエが素晴らしい   弦は言うまでもありません

「ドン・ファン」は作曲者24歳の時 1888年に完成し,1889年11月11日にワイマールの宮廷でハンス・フォン・ビューローの指揮により初演されました   スペインの稀代の好色家で貴族のドン・ファンの一代記を音楽で表したものです   モーツアルトは同じ主人公を歌劇「ドン・ジョバンニ」として音楽化したことはご存知の通りです

2曲目はシベリウス「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」です   指揮台の脇に独奏ヴァイオリンのためのスペースが空けられ準備が整います.ソリストのサラ・チャンがグリーン系のラメ入り衣装で颯爽と登場します   その堂々たる態度はまるでヴァイオリンの女王さながらです   サラ・チャンは1980年アメリカ・フィラデルフィア生まれ.8歳でニューヨーク交響楽団とデビューを果たして以来,世界的に活躍しています

この曲は1903年に作曲され,1904年2月にヘルシンキで初演されましたが,その後,1905年に訂正完成されています   第1楽章「アレグロ・モデラート」,第2楽章「アダージョ・ディ・モルト」,第3楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」の3つの楽章から成ります

パンチャスのタクトで第1楽章が開始されます   サラ・チャンのヴァイオリンは最弱音から最強音までのレンジが広く,演奏がダイナミックです   しかも音が抜群に美しい   それもそのはず,彼女の使用楽器は1717年製グァルネリ・デル・ジェスです   第2楽章では冒頭のクラリネットとオーボエが印象深い演奏を展開しました   サラ・チャンは抒情性に満ちた曲想を情熱を込めて演奏します   そして間断なく演奏される第3楽章では,ティンパニの小気味の良いリズムに導かれて力強い演奏を展開します   全体を通してパンシャス+AYOは良くソリストを盛り立てていました

 

     

 

休憩時間にロビーに出ると,CD販売コーナーに人だかりができており,近くに次のような掲示が出ていました

 

     

 

アナウンスでは確か「休憩時間は15分」と言っていました.いくら何でも15分でサイン会は時間不足だろう  と思いました.案の定,サラ・チャンがロビーに出てくるまで5分くらい過ぎていました   それでも何とかサイン会はチャンと終了したようです

 

     

 

プログラム後半はベートーヴェン「交響曲第7番イ長調」です   この曲は1813年12月8日にベートーヴェン自らの指揮で初演されました.第1楽章「ポコ・ソステヌート・ヴィヴァーチェ」,第2楽章「アレグレット」,第3楽章「プレスト」,第4楽章「アレグロ・コン・ブリオ」の4つの楽章から成ります

パンチャスの指揮で第1楽章が ゆったりしたテンポで開始されます   この曲でもオーボエ,ホルンが素晴らしく,またフルートも冴えています   テレビドラマ「のだめカンタービレ」のテーマ曲としても使われたリズム中心の曲想は,人々の興奮を呼び起こします   第2楽章では分厚い弦楽器が良く歌います   第3楽章のスケルツォ風の速いテンポの曲を経て,間を置かず第4楽章に突入します.何度かこのブログで書きましたが,私はこの4楽章終盤のチェロとコントラバスによる”通奏低音”的な音楽が大好きです   ヴァイオリン・セクションや管楽器がメイン・メロディーを奏でている間,それを底辺で支える頼もしい低弦楽器の活躍がたまりません   とくに今回は,チェロとコントラバスが自席に近い左サイドに陣取っているので,迫力のある重低音が押し寄せてきて大満足でした.若さ溢れる迫力満点の演奏でした

アンコールは例年決まってエルガーの「エニグマ変奏曲」の中の「ニムロッド」なので,今回もそうだろうと予想していましたが,な,なんとロッシーニの歌劇「ウィリアム・テル」の序曲(スイス軍の行進)でした   考えてみれば,例年は東京公演が最後なので,別れを惜しむような曲想の「ニムロッド」が選ばれていたわけで,今回は,これからアメリカ,ヨーロッパに向けてコンサート・ツアーに打って出ていくので,勇ましい曲を選んだのだと思います   最後のチューバのひと吹きが勇ましく,会場の爆笑を誘っていました

最後にパンチャスは,例年恒例となったイベントとして,109名のメンバーを出身国別に紹介しました   パンチャスが国名を告げると,その国の出身者がその場で立ち上がります.香港から順に紹介されていきます.一番多いのは台湾の31人です.中国と日本は共に16人です   ビックリしたのは,コンマスの女性が日本人だったことです   第2ヴァイオリンのトップも日本人でした.メンバーは皆 日本人みたいな顔をしているので見分けが付かないのです   今回は日本公演なので,あえて日本人を据えたのかも知れませんが,正直言って嬉しかったです   これから彼らは日本を離れ,約1か月 アメリカ,そしてヨーロッパ諸国にワールド・ツアーに出ることになります   健康に留意して,今回日本公演で示してくれたように,世界各地の聴衆に感動を与えて欲しいと思います

 

     

 

                                           

 

今回のAYOのコンサートの時もそうでしたが,会場の「東京オペラシティコンサートホール」の場内アナウンスで気になることがありました   どこのコンサート会場でも,開演前と休憩時間には,ケータイ電話の電源を切るようにという場内アナウンスを流しますが,東京オペラシティコンサートホールだけが,休憩時に限って「開演中にケータイ電話の着信音が鳴りますと,ほかのお客様のご迷惑になることがあります」とアナウンスしています.これだと「それでは,他のお客に迷惑にならないこともあるのか?」という疑問が生じます   開演中のケータイ着信音がいかに迷惑か,何度も同じような迷惑を被っている立場から言えば「ご迷惑になることもあります」なんて甘っちょろい言い方です   ここは「ご迷惑になります.電源をお切りください」と断言すべきです

概ね上記のような趣旨を手紙に書いて今朝,新宿区の 公益財団法人 東京オペラシティ文化財団 あて郵送しました   さて,どういう反応があるでしょうか? 願わくば,その辺のクレーマーと間違わられず,まっとうに対応して頂きたいと思っています   何らかの反応があったらこのブログでご紹介します

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